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インキュベーション施設とは?施設一覧や費用の相場、入居期間まで徹底解説

インキュベーション施設とは?施設一覧や費用の相場、入居期間まで徹底解説

2026年2月17日

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新規事業の拠点を検討する際、「固定費を抑えたい」「専門家の助言が欲しい」という悩みは共通です。インキュベーション施設とは、創業期の事業に対し、安価なオフィスと経営支援をセットで提供する「成功へのロードマップを支える伴走拠点」を指します。

成功の鍵は、場所の確保だけでなく、入居期間中に事業を自走させる「実行スキル」を組織に定着させることにあります。本記事では全国の施設一覧や費用相場、入居期間を解説します。

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インキュベーション施設とは?

インキュベーション施設とは、創業間もないスタートアップや新規事業に対し、オフィススペースの提供と事業育成(ソフト支援)を同時に提供する施設です。

事業を形にするための伴走支援

インキュベーション(Incubation)は、まだ自力で歩むことが難しい「事業の種」を保護・育成するプロセスです。単なる不動産賃貸とは異なり、専門のアドバイザーが常駐し、資金調達の相談や販路開拓の紹介など、事業を「形」にするためのあらゆるプロセスを伴走支援するのが最大の特徴です。

賃貸オフィスやシェアオフィスとの違い

一般的なシェアオフィスが「場所の共有」を目的とするのに対し、インキュベーション施設は「事業成長」を主目的とします。そのため、入居には厳しい事業計画の審査があり、成長性が認められない場合は入居できません。一方で、入居後は高度な経営コンサルティングを格安で受けられるという、独自の大きなメリットがあります。

【関連記事】:インキュベーションの意味とは?メリットや手法の違い、失敗しない選び方まで徹底解説

全国の主要インキュベーション施設一覧

現在、日本全国には自治体や民間企業、大学などが運営する多種多様な施設が存在します。

【民間】東京都心の人気拠点(渋谷・港区など)

SHIBUYA QWSサイトトップ画像
画像引用:SHIBUYA QWS

東京都はスタートアップ支援に最も注力しており、渋谷区の「SHIBUYA QWS」や、港区の「ARCH」などが有名です。これらの拠点は、大手企業とのマッチングや最先端のテクノロジーに触れる機会が多く、IT・サービス系の企業が集中しています。

【自治体】全国主要都市(大阪・名古屋・福岡)の拠点

Fukuoka Growth Nextサイトトップ画像
画像引用:Fukuoka Growth Next

大阪の「大阪産業創造館」や、福岡の「Fukuoka Growth Next」など、地方都市でも官民連携の拠点が活発です。地域経済の活性化を目的としているため、地元の有力企業との提携支援が手厚く、地域に根ざしたB2Bビジネスの展開に適しています。

【国・独立行政法人】中小機構が運営する全国の公的施設

国の外郭団体である中小機構は、全国27拠点で高度な支援施設を運営しています。特に多摩地域の「農工大・多摩小金井ベンチャーポート」のように、大学の専門設備や知見をダイレクトに活用できる点が、一般のオフィスにはない最大の強みです。

エリア拠点名所在地連携大学・特徴
北海道・東北北大ビジネス・スプリング北海道札幌市北海道大学(バイオ・IT等)
盛岡産学官連携センター(i-MOS)岩手県盛岡市岩手大学等(研究開発)
関東農工大・多摩小金井ベンチャーポート東京都小金井市東京農工大学(技術・ものづくり)
東大柏ベンチャープラザ千葉県柏市東京大学(新産業・環境)
和光理研インキュベーションプラザ埼玉県和光市理化学研究所(サイエンス)
慶應藤沢イノベーションビレッジ神奈川県藤沢市慶應義塾大学SFC(IT・社会実装)
Science Tokyo 横浜ベンチャープラザ神奈川県横浜市東京科学大学(旧東工大)連携
千葉大亥鼻イノベーションプラザ千葉県千葉市千葉大学(医療・バイオ)
ベンチャープラザ船橋千葉県船橋市地域密着型(新事業創出)
中部名大インキュベータ愛知県名古屋市名古屋大学(ディープテック)
クリエイション・コア名古屋愛知県名古屋市名古屋工業大学等(ものづくり)
浜松ビジネスサポートセンター静岡県浜松市浜松市連携(地域産業活性)
近畿京大桂ベンチャープラザ京都府京都市京都大学(工学・ハイテク)
立命館大学BKCインキュベータ滋賀県草津市立命館大学(産学連携)
クリエイション・コア東大阪大阪府東大阪市製造業集積地(新製品開発)
D-egg(同志社大学連携施設)京都府京田辺市同志社大学(ハイテク・バイオ)
彩都バイオインキュベータ大阪府茨木市ライフサイエンス特化
中国・四国岡山大インキュベータ岡山県岡山市岡山大学(バイオ・新素材)
高知工科大学インキュベータ高知市・香美市高知工科大学(地域IT・技術)
九州九大新産業創出拠点福岡県福岡市九州大学(エネルギー・素材等)
福岡システムLSI総合開発センター福岡県福岡市システムLSI・IT設計特化
くまもと大学連携インキュベータ熊本県熊本市熊本大学(創薬・半導体等)
ながさき出島インキュベータ長崎県長崎市長崎大学(海洋・医療等)

【出典】:中小機構:全国のインキュベーション施設一覧
※施設名称や連携形態は、運営方針の変更や組織改編(大学の統合等)により随時更新されます。最新の空室・詳細情報は必ず上記公式サイトでご確認ください。

経済産業省 創業支援機関・施設一覧
画像引用:経済産業省 多摩地域にあるインキュベーション施設

中小機構の拠点だけでなく、東京都や各自治体、民間が運営する施設が有機的に連携しており、事業フェーズに合わせた最適な環境選びが可能です。

東京都全体の施設については、東京都創業NETの認定インキュベーション施設一覧からも詳細を確認できます。

インキュベーション施設の費用と入居期間

インキュベーション施設の活用において、事前に把握しておくべき「コスト」と「期限」の目安を解説します。

入居にかかる月額費用の相場(1平方メートルあたり)

入居費用は、施設の運営主体(公的機関・民間企業など)によって大きく異なります。1平方メートルあたりの月額料金で見ると、以下の金額が一般的な目安です。

運営主体費用相場(1㎡あたり)特徴
公的機関2,500円〜3,000円程度コストを最小限に抑えたい創業期に最適
民間企業10,000円〜15,000円程度都心一等地や、豪華な設備・交流環境が充実

※このほか、提供スペースの形態(固定席・フリーアドレス・個室など)によって、月額料金が変動する施設も多く見られます。

入居可能な期間と延長の仕組み

入居可能な期間は「1年間」と定められているケースが多く見られますが、多くの施設では事業の進捗に合わせて期間の延長が可能です。

  • 延長の申請方法: 1年ごとの更新審査を求める施設もあれば、1度の申請で3年〜5年間の長期延長が認められる施設もあります。
  • 出口戦略の重要性: インキュベーション施設はあくまで「成功へのロードマップ」を歩み出すための時限的な拠点です。入居時から「期限内での事業自走」を見据えた出口戦略を立てておくことが、成功への鍵となります。

失敗しないインキュベーション施設の選び方

「安さ」や「立地」だけで施設を選定すると、本来得られたはずの成長機会を逃すリスクがあります。上位企業や成功者が実践している、失敗しないための3つの評価基準を解説します。

1. 支援領域の専門性と「支援の深さ」を確認する

インキュベーター(支援員)には必ず得意分野があります。自社の事業がIT、バイオ、ものづくり、あるいは地域課題解決なのかによって、最適な施設は異なります。

  • チェックポイント
    過去の採択企業(アルムナイ)の中に、自社と似たモデルでの成功事例があるか。また、単なる「アドバイス」に留まらず、具体的な販路紹介や資金調達のリードまで「ハンズオン(実務介入)」してくれるかを確認しましょう。

2. コミュニティの「質」と連携のしやすさ

インキュベーション施設の隠れた価値は、同じ志を持つ入居者同士のつながりです。

  • チェックポイント
    施設が主催する交流イベントの頻度だけでなく、「入居者同士のビジネスマッチングが活発か」を見極めてください。互いのリソースを補完し合えるパートナーが見つかる環境は、事業スピードを数倍に加速させます。

3. 卒業後の「自走」に向けた出口戦略の設計

上位記事でも指摘されている通り、最大の失敗は「居心地が良すぎて依存してしまうこと」です。

  • チェックポイント
    退去期限が来たときに、自力でオフィスを構え、組織を運営できる「体力」と「ノウハウ」が身につくプログラムかを評価してください。入居期間中にどれだけ「自走スキル」を習得できるかが、施設卒業後の生存率を左右します。

インキュベーションを「箱」で終わらせない戦略

「成功へのロードマップを支える伴走拠点」という最高の環境を活かすには、事業を推進するリーダーやチームの「スキル」が不可欠です。

施設利用と並行すべき「リスキリング」の重要性

施設は「場所」をくれますが、実際の「事業マネジメント能力」までは代行してくれません。カスタムメディアでは、新規事業の現場で即戦力となる実践型リスキリング研修を提供しています。

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インキュベーション 施設に関するよくある質問

  1. Q. 起業前のアイデア段階でも入居審査に応募できますか?

    A. 可能です。ただし「なぜあなたが取り組むのか」という強い動機と計画性が求められます。 多くの施設(特に公的施設)では、法人化前の個人や創業予定者を受け入れています。実績がない分、徹底した市場調査と、課題解決に対する独自の視点をロジカルに言語化して提示することが、審査通過の鍵となります。

  2. Q. 一般的な賃貸オフィスと比較して、入居のデメリットはありますか?

    A. 「卒業(退去)」の期限があること、および事業の進捗報告が求められる点です。 インキュベーション施設は永住の地ではなく、あくまで「孵化」を助ける時限的な拠点です。また、多くの施設では四半期ごとの面談や事業状況の報告が義務付けられています。「自由に場所だけ使いたい」という方には、管理の手間が負担に感じる場合があります。

  3. Q. 審査に落ちる理由で多いものは何ですか?

    A. 「施設の支援内容と事業ニーズの不一致」や「事業の成長性不足」です。 単に「場所を安く借りたい」という動機では採択されません。その施設が提供するメンタリングやネットワークを活用して、どう事業をスケール(拡大)させるのか、その「伸びしろ」が見えない場合は見送られるケースが多いです。

  4. Q. 入居期間の延長申請は認められますか?

    A. 原則として退去期限の厳守が求められますが、特別な事情に限り認められる場合があります。 例えば、大規模な研究開発の遅延や、急激な事業拡大に伴う一時的な移転待ちなど、妥当な理由があれば数ヶ月〜1年程度の延長が認められることもあります。ただし、入居当初から「期限内での自立」を前提とした出口戦略を立てておくことが基本です。

  5. Q. 地方の施設に入居しても、都心部のアドバイスや人脈は得られますか?

    A. [中小機構]などの広域ネットワークを持つ施設であれば、オンライン等で可能です。 中小機構のインキュベーション施設一覧にあるような全国規模の拠点であれば、地元の支援担当者を通じて、都心の専門家や他地域の企業とのマッチング支援を受けることができます。


まとめ|インキュベーション施設を「自走」の足掛かりに

インキュベーション施設は、単なる安価なオフィスではなく、最小限のリソースで最大の成果を生み出すための「成功へのロードマップを支える伴走拠点」です。公的機関や民間企業の支援を「経営のレバレッジ(てこ)」として活用することで、独力では不可能なスピードで事業を成長させることが可能になります。

しかし、どれほど優れた環境(てこ)があっても、それを使いこなすリーダーやチーム自身のスキルが不足していれば、真の成功は掴めません。施設の退去期限が来たときに、自力で事業を回し続けられる「自走力」があるかどうかが、スタートアップの生死を分けます。

環境を整えるのと同時に、最新の事業手法を習得する「リスキリング」を取り入れることが、施設卒業後も力強く勝ち続けるための唯一の道です。カスタムメディアの実践型研修でチームの「実行力」をアップデートし、次世代を担う事業を確実に形にしていきましょう。

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