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【2026年】自律型人材育成の方法と事例5選|成功事例に共通する5つのポイントとは
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「部下が指示を待たずに動いてくれたら…」そう思って現場に任せてみたものの、結局ただの「放任」になってしまい、現場が混乱した経験はありませんか?
自律型人材を育てるコツは、単に突き放すことではなく、本人のやりたいことと会社の目標をうまく「重ねる」ことにあります。本記事では、自律型人材育成の方法や、成功企業がやっている5つのポイントを、分かりやすく解説します。
目次
自律型人材育成とは?

自律型人材育成とは、単にスキルを教え込むことではなく、社員が自らの意志で考え、判断し、行動し続けられる「仕組みと文化」を作ることを指します。
これまでの人材育成は、決められた正解を正確にこなす「実行力」を養うことが主流でした。しかし、変化の激しい現代では、正解そのものがすぐに変わってしまいます。そのため、今の時代の育成には、社員一人ひとりが「自走するための判断軸」を持てるよう、現場への権限委譲やマインドセットの変革を促すアプローチが不可欠となっています。
なぜ今、リスキリングによる「自律化」が急務なのか?
背景にあるのは、2030年問題に伴う圧倒的な人手不足と、市場の変化の速さです。
現場で起きたトラブルやチャンスに、いちいち「確認します」と持ち帰っていては間に合いません。一人ひとりが現場で即断即決できる組織に変わることは、もはや現場の負担軽減だけでなく、会社の生き残りをかけた最優先課題です。
【関連記事】リスキリング研修の内容と4つの実践ステップ|従来の研修との違いを解説
自律型人材育成を実現するための方法
自律型人材を育てるには、個人の意識に委ねるだけでなく、組織側が「自走できる環境」を意図的に構築する必要があります。具体的には、以下の3つのフェーズでアプローチを行います。
指示を「任せる」に変え、小さな決断を積み重ねさせる
自律心を育てる最短ルートは、現場に決断の機会を与えることです。 やり方まで細かく指示するのではなく、達成すべき「ゴール」だけを共有し、プロセスは本人に委ねます。自分で考え、自分で決める経験を繰り返すことで、「自分の仕事」という当事者意識が芽生えます。
「ナイス・トライ」を称賛し、挑戦の心理的ハードルを下げる
新しい挑戦に失敗はつきものです。失敗を叱責するのではなく、そこから得た学びを「組織の資産」としてポジティブに評価するルールを作ります。「失敗しても大丈夫」という安心感があるからこそ、社員は萎縮せずに自走し続けることができます。
「会社のため」を「自分の成長のため」へ変換する
社員個人のキャリアビジョンと、会社の目指す方向をすり合わせる場を持ちます。 「この仕事を通じて、自分はどうなりたいか」を言語化し、組織の目標との接点を見つけます。仕事が「自分事」に変わった瞬間、社員は上司の指示を待たずに、自らの意志で動き出すようになります。
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自律型人材育成の成功事例5選
自律型人材の育成に成功している企業は、共通して「会社がレールを敷く」のではなく「社員が自分でレールを敷く」ための強力な仕組みを持っています。
【カゴメ】ジョブ型導入による適所適材の実現
カゴメでは、管理職層(約600名)に対して、職務の内容を明確にする「ジョブ型人事制度」を導入しています。
- 具体的な施策
会社が求める役割(ジョブ)を「ジョブ・ディスクリプション(職務記述書)」で定義。それに対し、社員は自分の意志で手を挙げる、あるいはキャリア面談を通じて「自律したプロ」として適したポストへ配置される「適所適材」の仕組みを運用しています。 - 自律への効果
「年次や序列」ではなく「役割と能力」で評価されるため、社員は特定のポストに就くために必要なスキルを自律的に習得しようとする、強い動機付けが生まれています。
出典:「人的資本経営」を目指し、毎年進化するカゴメの人事制度
【ロート製薬】ダブルジョブによるキャリア自律の加速
2016年から副業を解禁し、現在は「社外」だけでなく「社内」での挑戦も促す多角的なキャリア支援を行っています。
- 具体的な施策
社外で働く「社外ダブルジョブ(副業)」に加え、社内の他部署のプロジェクトに参加できる「社内ダブルジョブ」を推進。さらに、2024年からは自ら手を挙げて異動や職務に挑戦する社内公募「ロート・チャレンジ・チャレンジ(RCC)」などの制度をさらに強化しています。 - 自律への効果
会社にキャリアを委ねるのではなく、自ら環境を選び、挑戦する機会(打席)を増やすことで、「自らの手でキャリアを切り拓く」という自律的マインドが全社に浸透しています。
出典:多様な働き方を追求し更なるウェルビーイングを目指す ロートの働き方リアルレポート2024 ~社内起業制度と50代のキャリア開発の実践例紹介~
【味の素】マイパーパスを起点とした自律的エンゲージメント
「個人の志(マイパーパス)」を言語化し、それを組織の目指す姿(ASV)と重ね合わせるプロセスを全社で徹底しています。
- 具体的な施策
核となるのは全社員対象の「マイパーパス・ワークショップ」です。自身の生い立ちや価値観を振り返り、「自分は何のために存在し、何を成し遂げたいのか」を徹底的に深掘りします。その上で、ASVセッションを通じて組織目標との「接点」を見つけ出します。 - 自律への効
「会社が言うから」ではなく「自分の目的のために、今この仕事をする」という強い納得感が生まれます。これが、上司の指示を待たずに自走し、困難を乗り越える自律的な行動の原動力となっています。
出典:味の素グループの人的資本経営を推進する取り組み「マイパーパス・ワークショップ」とは?
【サイバーエージェント】自走する人材を育てる決断と打席の仕組み
「決断経験が人を育てる」という考えのもと、社員が自ら主体性を持って決断し、自走できる人材育成を目指しています。
- 具体的な施策
役員と社員が会社の課題を議論し経営視点を養う「あした会議」や、自ら手を挙げて異動に挑戦できる「キャリチャレ」を運用。さらに、アンケートシステム「GEPPO」で社員の才能やコンディションを可視化し、適材適所の抜擢をシステム化する「強化指定社員セレクション会議」などを通じて、一人ひとりにミッションや成長の機会(打席)を提供しています。 - 自走への効果
「自分で考え、自分で決めて、自分でやる」というセルフ・リーダーシップが浸透。自ら学び、挑戦し、失敗からも次へと生かす「人材が“勝手に”成長するループ」が理想的に回ることで、高い働きがいと企業成長の両立を実現しています。
出典:サイバーエージェントの“自走する”人材育成 IR ー挑戦する企業文化ー
【SCSK】SCSK i-Universityによる自律的な学びと成長の支援
「人材こそが最大の資産」という考えのもと、全社員に「継続的な学びと成長の機会」を提供するための統合的な人材育成体系を構築しています。
- 具体的な施策
全社統合的人材育成体系「SCSK i-University」を運用。これは、職種ごとの専門能力を磨く教育体系だけでなく、社員同士のコミュニケーションを活性化させる「SCSKラーニングパーク」の活用や、学習を支える仕組み・インフラまでを含む広義の枠組みです。新入社員から5年目までの「若手基盤育成期間」による段階的な教育に加え、全社員が自発的に学べる環境を整えています。 - 自走への効果
会社が提供する「SCSK i-University」というプラットフォームを活用し、社員が自らのキャリアに合わせて継続的に学び続ける文化が醸成されています。充実したインフラと多角的な支援により、変化の激しいIT業界において、自律的に専門性を高め、プロフェッショナルとして自走し続ける人材を輩出しています。
出典:SCSK:教育・研修(人材育成)
成功事例に共通する5つのポイント
①「役割」を明確にし、自律的な選択を促している
自律の第一歩は、組織が求める役割(ジョブ)を可視化することです。職務内容を明確に定義した上で、社員が自分の意志で手を挙げる公募制などの仕組みを設けています。会社にキャリアを委ねるのではなく、自走するための環境を自分で選び取る習慣を作ることで、適所適材が自然に実現します。
②個人の「志」と組織のビジョンを同期させている
単に「勝手に動け」と突き放すのではなく、動くための「動機」を自らの内面に持たせることが重要です。自身の価値観や人生の目的を振り返るワークショップを行い、会社の存在意義との接点を見つけ出す対話を重視しています。「自分の目的のために今の仕事をする」という強い納得感が、指示を待たない自発的な行動の原動力となります。
③「決断経験」を仕組み化し、全社員に開放している
自律心は、自ら決断する実践を通じてのみ養われます。経営課題を議論する場や、若手を責任あるポストへ抜擢する仕組みなど、責任を持って決断を下す「打席」を意図的に創出しています。一部の層だけでなく全社員が主体的に挑戦を選べるシステムを整えることで、セルフ・リーダーシップを組織全体に浸透させています。
④「失敗」を次に繋げる学習プロセスとして評価している
心理的安全性が担保されているからこそ、社員は萎縮することなく、果敢に自走し続けることができます。
自律的な挑戦において、失敗は避けて通れないプロセスであることを組織が受け入れる必要があります。挑戦の結果としての失敗を責めるのではなく、そこから得られた学びを共有することを「プロとしての価値ある振る舞い」として称賛する文化を醸成します。失敗を恐れずに済む環境が、さらなる自発的なアクションを生む好循環を作ります。
⑤自発的な学びを支える「インフラ」を提供している
「学びたい」という意欲を即座に実行に移せる環境が、変化の激しい時代において自律的に専門性をアップデートし続けられる土台となります。
全社員が継続的に学び、成長し続けるための統合的な教育プラットフォームや、社員同士が刺激し合える場をインフラとして提供することが重要です。必要な知識にいつでもアクセスでき、互いに高め合える土壌があることで、会社に頼り切りにならず、自らスキルを磨き続けながら自走する人材の基盤が作られます。
自律型人材育成に関するよくある質問
Q1:現場に「任せる」と、ただの「丸投げ」や「放置」になって事故が起きそうで怖いです。
A. 「判断の境界線」をはっきりさせましょう。
カゴメのように職務範囲を明確にし、「ここまでは即決してOK、ここからは要報告」という線を引くだけで、現場の暴走は防げます。自律とは、ルール無用の自由ではなく「決まった枠内での自走」です。
Q2:せっかく自立した人材に育てても、市場価値が上がって他社へ転職されたら「育て損」では?
A. 「成長できない会社」と思われる方が、今の時代は離職リスクが高いです。
機会がない会社から先に優秀な人が辞めていく時代です。「どこでも通用する力をつけられる環境」を整える方が、かえって「自分を伸ばしてくれる会社だ」という信頼が生まれ、定着につながります。
Q3:人事が旗を振っても、現場の管理職が「指示通りに動く部下」を求めてしまい、意識が変わりません。
A. 「部下がどれだけ自走したか」を管理職の評価に組み込みましょう。
上司が指示を出したがるのは、その方が手っ取り早く、自分の成功体験に自信があるからです。部下に「決断」をさせ、挑戦を支援すること自体をプラス評価にする仕組みを作ることで、上司の行動を「指示」から「見守り」へ促せます。
まとめ:自律型人材育成は「放置」ではなく「仕組み」
自律型人材を育てることは、決して現場を突き放すことではありません。本人の「やりたいこと」と会社の「目指す先」を重ね合わせ、迷わず走り出せる「レール(役割の定義)」と、安心して加速できる「環境(心理的安全性)」を整えるプロセスそのものです。
「指示待ち」が蔓延する組織を一気に変えるのは簡単ではありませんが、まずは小さな「打席」を仕組みとして用意することから始めてみてはいかがでしょうか?一人ひとりが自分の仕事に納得感を持って動き出すとき、組織の生産性は劇的に向上します。
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