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HRM(人的資源管理)
とは?成功している企業の具体例と導入手順を解説

【わかりやすく解説】HRM(人的資源管理)とは?具体例と導入手順を解説

2026年2月18日

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「立派な経営理念はあるが、現場では誰も気にしていない」「評価制度はあるけれど、結局は上司の好き嫌いで決まっている」……
こうした「制度がボロボロで機能していない」状態を根本から解決するのがHRM(人的資源管理)です。

本記事では、HRMの定義から、成功企業の具体例、そして明日から着手できる導入手順まで、わかりやすく解説します。

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HRM(人的資源管理)とは?

HRMとは「Human Resource Management」の略で、日本語では「人的資源管理」と訳されます。

人を「経営資源」と考える経営手法

HRMの最大の特徴は、社員を「削るべきコスト(費用)」ではなく、「利益を生むための大切な資源(投資先)」と捉える点にあります。会社が持つ「ヒト・モノ・カネ」のうち、「ヒト」の能力を最大限に引き出すことで、会社の成長を目指します。

従来の労務管理との決定的な違い

従来の「労務管理」が、給与計算や勤怠管理といった「事務的な守りの業務」だったのに対し、HRMは経営目標を達成するために人をどう活かすかという「戦略的な攻めの業務」です。

【関連記事】:人材ポートフォリオの基本とその重要性

HRM導入で成功している企業の具体例

「具体的に、HRMを入れると何が変わるのか?」という疑問に、3つの代表的な例でお答えします。

メルカリ|「信頼」をベースに組織を動かす

mercan (メルカン)サイトトップ画像
画像引用: mercan (メルカン)

急成長を続けるメルカリは、社員一人ひとりの自律性を重んじ、経営と人事が一体となるHRMを徹底しています。

  • 注目の施策: HRBP(HRビジネスパートナー)制度
    各事業部門に人事のプロ(HRBP)を配置。現場の課題をリアルタイムで経営にフィードバックし、迅速に配置や評価の改善を行う仕組みです。
  • 自社に活かせるポイント:
    「人事は事務部門」という枠を壊し、現場のパートナーとして動くことで、組織の成長スピードは劇的に上がります。
  • 参考サイト: メルカリHRBPの挑戦 | mercan (メルカン)

サイバーエージェント|「挑戦」を仕組み化して才能を活かす

サイバーエージェント 適材適所を実現するキャリアエージェントの仕組み画像
画像引用:サイバーエージェント 適材適所を実現するキャリアエージェントの仕組み

サイバーエージェントでは、社員の「次に何をやりたいか」という意思を尊重し、適材適所を実現する独自のHRMを展開しています。

  • 注目の施策:GEPPO(ゲッポウ)とキャリチャレ
    毎月「お天気マーク」で今の調子を回答するGEPPOで社員のコンディションを可視化。さらに、自らの意思で異動に挑戦できるキャリチャレを組み合わせ、ミスマッチを即座に解消しています。
  • 自社に活かせるポイント:
    「才能の賞味期限」を切らさない工夫が重要です。会社主導の異動だけでなく、本人の意思で環境を変えられる選択肢を作ることで、離職を防ぎつつ、組織全体の活力を維持できます。また、月1回の簡易的なコンディションチェックにより、上司も気づかない「退職の予兆」を数値で早期発見することが可能になります。
  • 参考サイト3分でわかるサイバーエージェント〜組織戦略編〜

スターバックス|「マニュアル」よりも「価値観」

Starbucks Our Mission, Promises and Valuesページトップ画像
画像引用:Starbucks Our Mission, Promises and Values

スターバックスには接客の細かいマニュアルがありません。代わりに「何のために働くか」という理念を共有し、権限を現場に委ねています。

  • 注目の施策: 「エンゲージメント(価値観)への教育」
    研修の8割を会社のミッションや価値観の共有に充て、社員が「自分で考えて、お客様を喜ばせる」喜びを資源化しています。
  • 自社に活かせるポイント
    ルールで縛るよりも、共通の「目的」を持つ方が、社員は自ら動き出します。教育の重点を「やり方」から「あり方」に変えるのがHRMの極意です。
  • 参考サイト: スターバックスの「Our Mission and Values」

HRM(人的資源管理)を導入するメリット・デメリット

HRMは組織を根本から強くするポテンシャルを持っていますが、その分、導入時には「痛み」を伴うこともあります。担当者が社内説得やリスクヘッジに使えるよう、深掘りして解説します。

HRM(人的資源管理)を導入するメリット

  • 生産性の向上
    「誰が・何を得意としているか」がデータで見えるようになると、勘や経験に頼らない**「勝てる布陣」を組めるようになります。個人の強みと業務が合致することで、同じ労働時間でもアウトプットの質と量が劇的に向上します。
  • 離職率の低下
    社員が辞める最大の理由は「正当に評価されていない」という不満です。HRMによって評価基準が透明化され、自分の成長が報酬やキャリアに直結することがわかれば、会社への信頼(エンゲージメント)が高まり、優秀な人材ほど定着します。
  • 採用力の強化
    「人を大切にし、育てる仕組みがある」という事実は、現代の採用市場において最強の武器です。求職者は年収だけでなく「この会社で自分の価値が上がるか」を見ています。HRMの実践は、外注の求人広告に頼らない「選ばれる会社」への転換を意味します。

HRM(人的資源管理)を導入するデメリット

  • 管理工数の増加
    「人を丁寧に見る」ためには、定期的な1on1面談やスキルの棚卸しなど、管理職の工数が増えることは避けられません。一時的に「本来の業務ができない」という不満が出る可能性があるため、「中長期的に見て管理工数を減らすための投資である」という共通認識が不可欠です。
  • 既存ルールとの摩擦
    例えば「年功序列」から「ミッション(役割)ベースの評価」に切り替える際、これまでの慣習で守られていた層から強い反発が起きることがあります。「なぜ今変わる必要があるのか」というストーリーを経営層が直接語り、丁寧なフォローアップを行う必要があります。
  • ツールの維持費と運用コスト
    数人規模ならExcelでも管理できますが、数十〜数百人規模では専用のタレントマネジメントシステムが必須です。初期費用だけでなく、月額の利用料や、データを常に最新に保つための事務局(人事・情シス)の運用コストが発生します。

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組織を強くするHRM導入の5手順

HRMを単なる「掛け声」で終わらせず、現場を動かす仕組みにするための具体的なステップを解説します。

1. 【現状把握】社員の「本音と悩み」を可視化する

まずは「今、何が起きているか」を正確なデータで把握します。

  • 具体策
    匿名アンケート(パルスサーベイ)や全社員面談を実施し、「評価への納得感」「仕事のやりがい」「人間関係のストレス」を数値化します。
  • ポイント
    経営陣の思い込みを捨て、現場の「実は辞めたいと思っている理由」など、生々しい課題を直視することがスタートラインです。

2. 【目標設定】理想の「社員像」を言葉にする

5年後、10年後の自社を支えるのは、どのような能力・価値観を持った人材かを定義します。

  • 具体策
    経営理念に基づき、「自社で高く評価される行動指針(バリュー)」を明文化します。
  • ポイント
    抽象的な「優秀な人」ではなく、「失敗を恐れず挑戦する人」「チームの協調を最優先する人」など、自社が本当に必要とする人物像を具体的に絞り込みます。

3. 【制度設計】みんなが納得する「評価と報酬」を作る

「頑張った人が損をしない」ための公平なルールを構築します。

  • 具体策
    「何をすれば給与が上がるのか」という基準をオープンにし、結果だけでなくプロセス(行動)も評価対象に組み込みます。
  • ポイント
    「評価は上司が部下を裁く場」ではなく「成長を支援する場」へと定義を変えることが、現場の反発を抑える最大のコツです。

4. 【教育配置】強みを引き出す「場所とチャンス」を配る

社員の適性と希望を考慮し、最も輝ける場所へ配置(アサイン)します。

  • 具体策
    サイバーエージェントの「キャリチャレ」のように、自発的な異動希望を促す仕組みや、足りないスキルを補う研修プログラムを整備します。
  • ポイント
    「今の部署で役立っているから離さない」という囲い込みを防ぎ、会社全体で才能を循環させる視点が組織を強くします。

5. 【改善循環】ITを使って「数字」でアップデートする

運用をスタートして終わりにせず、ITツールを駆使して効果を検証し続けます。

  • 具体策
    タレントマネジメントシステムや離職予兆検知ツールを活用し、制度導入後に「離職率が下がったか」「モチベーションが上がったか」を分析します。
  • ポイント
    制度は一度作ったら完成ではありません。社員の反応を見て、時代や会社の規模に合わせて毎年微調整を続けることが成功の鍵です。

HRM(人的資源管理)に関するよくある質問

  1. Q. 従来の「人事管理(PM)」と具体的に何が違うのですか?

    A. 一言で言えば、「守り」か「攻め」かの違いです。従来の人事管理(Personnel Management)は、給与計算や勤怠管理など「ミスなく事務処理を行うこと」に重きを置いています。対してHRMは、経営目標を達成するために「人をどう活かして利益を最大化するか」という経営戦略の一部として動きます。

  2. Q. 人的資本経営への対応とHRMは同じことですか?

    A. 密接に関係していますが、レイヤーが異なります。「人的資本経営」は経営方針(考え方)であり、それを現場の仕組みとして実行する具体的な手法が「HRM」です。HRMを正しく運用することで、投資家や社会から求められる「人的資本の開示」に必要なデータ(離職率や研修時間など)が自然と揃うようになります。

  3. Q. HRMの導入にITツール(システム)は必須ですか?

    A. 3:社員が30名を超えてくる場合は、ITツールの活用を強くおすすめします。 Excelでの管理は更新が漏れやすく、データの「鮮度」が落ちるため、正しい配置や評価の判断を誤るリスクがあるからです。タレントマネジメントシステムなどを導入し、情報の集約を自動化するのが現代の定石です。


  4. Q. 効果が出るまでどのくらいの期間を見ればよいですか?

    A. まずは1年、腰を据えて取り組む必要があります。 採用の質や離職率といった数字に明確な変化が現れるには、評価制度を1サイクル(半年〜1年)回す必要があるためです。ただし、社員のモチベーションやコミュニケーションの活性化といった「定性的な変化」は、導入後3ヶ月程度から実感できるケースが多いです。



まとめ|「管理」を卒業して「活用」へ

HRMの導入は、社員の幸せと会社の成長を両立させる唯一の道です。成功企業に共通しているのは、人を「歯車」ではなく、価値を生む「可能性」として見ている点です。

もし、「自社に合う具体的なツールを知りたい」「制度設計をプロと一緒に進めたい」とお考えでしたら、ぜひ弊社の社内資産シェアプラットフォーム(カスタメディア)をご検討ください。

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