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もう失敗しない!新規事業の狙い目の分野の探し方とは
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新規事業の立ち上げは、多くの企業が失敗という苦い経験をしています。
なぜ多くの新規事業が失敗してしまうのでしょうか?
それは「市場のニーズとずれた事業」「競争優位性のない事業」を選択してしまうことが大きな要因として挙げられます。
つまり、新規事業を成功させるためには、事前にしっかりと「勝てるフィールド」を見極めることが重要なのです。
今回は、新規事業の成功確率を高める「狙い目の分野の見つけ方」について、具体的な方法や手順を交えながら解説していきます。
是非最後まで御覧ください。
新規事業の立ち上げから知りたい方はこちらの記事で解説しております。
目次
新規事業の失敗率の高さと「狙い目」の重要性
先ほど申し上げましたように、新規事業の成功率は決して高くありません。
大企業のようにある程度成功のメソッドを持っている組織でも、その成功率は7割。ベンチャー企業に至っては9割が失敗すると言われています。
「新規事業の成功は、ある程度は運任せ」 「新規事業は、やってみないとわからない」
このような声を耳にすることもありますが、実のところ 徹底的な市場調査や顧客分析、そして綿密な事業計画に基づいた「狙い目」を見つけることで、新規事業の成功確率を高めることが可能になります。
次の項目で具体的に探っていきましょう。
失敗しないための「新規事業の狙い目」の見つけ方
市場の成長性に着目する
新規事業を成功させるためには、将来性のある市場を選ぶことが重要です。 市場の成長性を見極めるには、以下のポイントに着目しましょう。
項目 | 内容 |
市場規模の拡大 | 将来的に市場規模が拡大する見込みはあるか? |
顧客ニーズの多様化 | 顧客のニーズは多様化し、新たなサービスが求められているか? |
競合の状況 | 競合企業は少なく、参入障壁は高いかどうか? |
市場が拡大し、顧客ニーズが多様化している分野は、新規事業が成功する可能性が高いと言えるでしょう。 一方で、すでに多くの競合が存在し、参入障壁が低い市場に参入する場合は、差別化が難しく、価格競争に巻き込まれる可能性があります。
自社の強みを活かせる分野を探す
新規事業を成功させるためには、自社の強みを活かせる分野を選ぶことが重要です。
既存事業で培ってきた経験や技術、顧客基盤は、新規事業においても大きな武器になります。
強み | 活用例 |
既存事業で培った技術 | 新しい技術分野への応用、既存技術の改善 |
ノウハウ | 業界知識を活かしたコンサルティング、業務効率化ツールの開発 |
顧客基盤 | 既存顧客に対する新サービスの提供、新規顧客層へのアプローチ |
また、独自の強みを持っている場合は、それを活かせる分野を探すことも有効です。
例えば、以下のような強みを持っている企業は、その強みを活かした新規事業展開を検討できます。
- 独自の技術力
- 優れた商品開発力
- ブランド力
- 顧客との強い信頼関係
自社の強みを洗い出し、それを活かせる分野を探索することで、新規事業の成功確率を高めることができます。
社会の変化を捉える
社会の変化は、新たなニーズや市場を生み出し、新規事業の「狙い目」を見つけるヒントになります。
社会の変化の例 | |
社会問題 | 少子高齢化、貧困、教育格差 |
環境問題 | 気候変動、資源枯渇、プラスチック問題 |
技術革新 | AI、IoT、ブロックチェーン |
ライフスタイルの変化 | 健康志向、個性の重視、オンライン化 |
価値観の多様化 | エシカル消費、ダイバーシティ&インクルージョン |
例えば、環境問題への関心の高まりは、再生可能エネルギーやサステナビリティを重視した商品・サービスへの需要を生み出しています。 また、ライフスタイルの変化は、時短ニーズに対応したサービスや、個性を表現できる商品の需要を増加させています。
このように、社会の変化を捉え、将来のトレンドを予測することで、新規事業の「狙い目」を見つけることが可能です。
具体的な「狙い目」の見つけ方
外部環境分析
新規事業の狙い目を定めるためには、外部環境分析が欠かせません。市場や競合、社会全体の動向といった自社の力ではコントロールできない要素を分析することで、事業機会とリスクを客観的に把握することができます。
外部環境分析には、下記のようなフレームワークを活用する方法があります。
分析フレームワーク | 概要 |
PEST分析 | 政治、経済、社会、技術の4つの視点から、マクロ環境における機会と脅威を分析するフレームワークです。 |
5フォース分析 | 既存企業間の競争、新規参入の脅威、代替品の脅威、買い手の交渉力、売り手の交渉力の5つの視点から、業界の収益性を分析するフレームワークです。 |
これらのフレームワークに加え、市場調査や競合分析を通じて、市場の成長性や競合の状況を深く理解することも重要です。
内部環境分析
自社の強みや弱み、そして保有する経営資源を客観的に分析することが重要です。
内部環境分析では、主に以下の様なフレームワークを用います。
フレームワーク | 目的 |
VRIO分析 | 競争優位の源泉となりうる経営資源を分析する |
SWOT分析 | 自社の強み・弱み、機会・脅威を分析する |
これらの分析を通して、
- 既存事業で培った技術力やノウハウ
- 顧客基盤や販売チャネル
- 独自性の高い技術や特許
- 優秀な人材や組織文化 といった自社の強みを洗い出し、新規事業にどのように活かせるかを検討します。
一方で、不足しているリソースや克服すべき弱みも明確にすることで、事業計画の精度を高めることができます。
アイデア発想法
新規事業のアイデアは、既存の枠にとらわれず、自由な発想から生まれることが少なくありません。そのため、多様な視点を取り入れるための具体的な方法をいくつかご紹介します。
手法 | 説明 |
ブレインストーミング | メンバーで自由にアイデアを出し合い、量を重視する手法 |
SCAMPER法 | 既存の製品やサービスを「代用」「結合」「応用」「修正」「目的外利用」「削除」「逆転」といった7つの視点から分析し、新たなアイデアを創出する手法 |
マンダラート | 中心にテーマを置き、周囲に関連するキーワードを配置していくことで発想を広げる手法 |
これらの手法を活用することで、多様なアイデアを生み出すことが期待できます。重要なのは、質より量を意識し、自由な発想を奨励することです。質の高いアイデアは、その後に絞り込み、ブラッシュアップしていく過程で生まれてくるでしょう。
ニーズの深掘り
市場調査や競合分析である程度顧客ニーズを把握できたら、次はニーズの深掘りが重要です。
顧客ニーズを深掘りするとは、顧客自身も気づいていない潜在的なニーズや課題を明らかにすることです。具体的な方法として、以下の3つが挙げられます。
手法 | 内容 |
顧客インタビュー | ターゲット顧客に直接インタビューを行い、ニーズや課題、購買行動などを深掘りします。 |
アンケート調査 | ターゲット顧客層を対象にアンケート調査を実施し、ニーズや課題を定量的に分析します。 |
データ分析 | Webサイトのアクセスログや購買データなどを分析し、顧客の行動パターンやニーズを分析します。 |
これらの手法を組み合わせることで、顧客ニーズを多角的に分析し、より深く理解することができます。
「狙い目」を事業化に繋げるポイント
顧客ターゲティング
狙い目の分野が見つかったら、次は「誰に」「どのように」価値を届けるかを具体的に決めていきます。 闇雲に顧客を探そうとするのではなく、顧客ターゲティングによって、商品・サービスを必要とする顧客を明確化します。
顧客ターゲティングでは、ペルソナ設定とそれらが抱える課題の分析を行います。
・ペルソナ設定
ペルソナ設定は具体的な顧客像を明確にするためのプロセスで、これには年齢、性別、職業、年収、家族構成、趣味、価値観、ライフスタイル、情報収集方法などの要素が含まれます。この設定を通じて、ターゲットとなる顧客の詳細なプロフィールを作成します。
・ニーズの明確化
ペルソナが抱える課題や欲求を分析し、彼らがどのようなニーズを持っているかを明確にします。これにより、顧客の具体的なニーズや問題点を把握し、適切な解決策やサービスを提供することが可能になります。
価値提案の明確化
事業を成功させるためには、顧客に選ばれる製品やサービスを開発し、その価値を明確に示す必要があります。
顧客は「なぜその製品/サービスを購入するのか?」「競合他社ではなく、なぜあなたの会社から購入するのか?」という問いに納得できる答えを求めています。
ポイントとなるのは以下の3点です。
- 顧客への提供価値を明確にする
- 競合との差別化ポイントを明確にする
- 分かりやすく簡潔なメッセージ
また、顧客に提供する価値は、機能的な価値だけでなく、感情的な価値や社会的な価値も含めることで、より共感を生み、購買意欲を高めることができます。
事業計画の具体化
狙い目を事業として成功させるためには、具体的な事業計画が欠かせません。闇雲に進めるのではなく、綿密な計画に基づいた行動が必要です。
項目 | 内容 |
マーケティング戦略 | ターゲット顧客に効果的にアプローチするための方法を検討します。オンライン広告、SNSマーケティング、コンテンツマーケティングなど、様々な手法を組み合わせることが重要です。 |
販売戦略 | 商品やサービスをどのように顧客に販売するかを具体的に定めます。ECサイト、実店舗、代理店販売など、最適な販売チャネルを検討しましょう。 |
収益モデル | 事業から収益を上げる仕組みを明確化します。販売収益、広告収益、サブスクリプションなど、様々な収益源を検討し、安定的な収益確保を目指します。 |
KPI設定 | 事業の進捗状況を測るための具体的な指標を設定します。売上目標、顧客獲得数、顧客単価など、定量的な指標を設定することで、進捗を把握しやすくなります。 |
これらの要素を具体的に計画することで、事業化に向けた道筋が明確になり、成功の可能性を高めることができます。
なぜ新規事業は「狙い目」を見つけるのが難しいのか?
未知の領域への挑戦による不確実性
新規事業は、文字通りこれまで会社として取り組んでこなかった未知の領域への挑戦である場合がほとんどです。
そのため、既存事業で実績のある市場分析やマーケティングの手法が通用しないケースも少なくなく、市場予測が困難です。
さらに、潜在的な顧客ニーズを正確に把握することが難しく、想定外のニーズに対応する必要が生じることもあります。
このような状況では、事前に想定していなかった要求や期待に応えるための柔軟性が求められます。
加えて、新規市場は競合他社も参入しやすく、競争が激化する可能性が高くなります。
既存事業の成功体験が通用しない可能性
既存事業で成功した体験が通用しない可能性があります。
例えば、これまで高品質な製品を開発・販売することで成功してきた企業が、新規事業として全く新しいサービスを展開する場合を考えてみましょう。
製品開発のノウハウは活かせても、サービスの設計や顧客との関係構築などは異なるスキルや知識が必要になります。
新規事業は既存事業とは異なる環境に身を置くことになるため、過去の成功体験にとらわれず、鋭い発想と高度な柔軟性が求められてしまうため、それらをカバーできる中堅&若手と経営層の連携が大切になります。
社内リソースの不足
新規事業を成功させるためには、人材、資金、技術、時間といった様々なリソースが必要です。
しかし、多くの企業では既存事業にリソースが集中しており、新規事業に十分なリソースを割けないことが現状です。
殆どの場合、既存事業とは異なるスキルや経験を持った人材が必要となるケースが多く、リソース不足が課題となる傾向があります。
まとめ
新規事業の成功には、市場の成長性、自社の強み、社会の変化という3つの視点から「狙い目」を見つけることが重要です。
これらの要素を踏まえ、外部環境分析、内部環境分析、アイデア発想法、ニーズの深掘りといった多角的な分析を行い、事業計画を具体化していくことで、新規事業成功の可能性を高めることができます。