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クラウドソーシングサイト作成前に確認すべきこと|目的・機能・費用を解説
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本記事では、独自のクラウドソーシングサイト構築を検討されている事業者様に向けて、サイトの種類や必要な機能、コストを抑えるための開発手法について詳しく解説します。
- クラウドソーシングの種類:仕事依頼型、資金調達型、アイデアコンペ型の違い
- ターゲット・目標設定:獲得したいユーザー層と収益モデルの描き方
- 必須機能の網羅:マッチング、メッセージ、エスクロー決済、評価システム
- 開発手法と費用の比較: ASP、パッケージ、スクラッチ開発のコスト相場と投資対効果
▼この記事を読むと解決できる悩み
自社のビジネスモデルに最適なクラウドソーシングサイトの形態が明確になります。多額の開発費用を投じる前に「本当に必要な機能」を絞り込む方法や、初期投資を抑えつつ拡張性を持たせるパッケージ活用の利点が分かり、失敗しない構築計画を立てられるようになります。
目次
クラウドソーシングサイトの種類と特徴

クラウドソーシングサイトは、取引の目的に応じて主に「仕事依頼型」「資金調達型」「アイデアコンペ型」の3つに分類されます。
| 種類 | 仕組み | 具体例 |
|---|---|---|
| 仕事依頼・受注型 | 発注者が仕事を掲載し、ワーカーが応募・納品する。 | ライティング、Web制作、データ入力 |
| 資金調達型 | プロジェクトに対して不特定多数から資金を募る。 | 寄付型、投資型、融資型クラウドファンディング |
| アイデアコンペ型 | 特定の課題に対しアイデアを募集し、採用者に報酬を支払う。 | ロゴデザイン、ネーミング募集 |
仕事依頼・受注型
仕事依頼・受注型は、クラウドソーシングの中でも代表的な形態で、企業や個人が仕事を発注し、スキルを持つワーカーが受注して報酬を得る仕組みとなっています。仕事内容に応じて、翻訳やプログラミングなど、特定分野に特化したサイトも数多く存在します。
| 仕事の種類 | 特徴 |
|---|---|
| タスク型 | 単発で簡単な作業が多い。アンケート回答やデータ入力など |
| プロジェクト型 | 専門知識やスキルを要する比較的大規模な仕事が多い。Webサイト制作やシステム開発など |
| コンテスト型 | 複数のワーカーから成果物を募集し、最も優れたものを選定する。ロゴデザインやキャッチコピー作成など |
資金調達型
資金調達型クラウドソーシングとは、インターネットを通じて、不特定多数の個人や企業から資金を集める仕組みです。起業家やプロジェクトオーナーは、事業内容や計画をサイト上で公開し、共感した支援者から資金提供を受けます。
この仕組みは、大きく3つの種類に分類されます。
| 分類 | 説明 |
|---|---|
| 寄付型 | プロジェクトに対して資金を提供する代わりに、金銭的なリターンはありません。 |
| 投資型 | プロジェクトに対して資金を提供する代わりに、将来的な株式や配当などのリターンを得られます。 |
| 融資型 | プロジェクトに対して資金を提供する代わりに、元本と利息を含めて資金が返済されます。 |
資金調達型クラウドソーシングサイトは、従来の金融機関融資に比べて資金調達のハードルが低い点が特長です。そのため、資金調達に課題を抱えるスタートアップや、新規プロジェクトを立ち上げたい個人にとって、有力な選択肢となります。
アイデアコンペ型
アイデアコンペ型は、企業が新商品やサービスの企画、ネーミング、ロゴデザインなどを募集するサイトです。ユーザーはアイデアを投稿し、採用されると報酬を得ることができます。
| 項目 | 特徴 |
|---|---|
| メリット | 新規事業の創出、マーケティング活動に活用できる |
| デメリット | 質の高いアイデアが集まらない場合がある |
| 運用ポイント | 魅力的な賞金設定、分かりやすい応募要項が重要 |
企業は、低コストで多様なアイデアを集められ、市場調査としても活用できます。一方、ユーザーは自身のアイデアを企業に直接提案する機会を得られます。
クラウドソーシングサイトの目的とターゲット・目標の設定
サイト構築の成否は、入り口となる「誰にどのような価値を提供するか」の明確化にかかっています。
どのようなユーザー層を獲得したいか
ユーザー層を組み合わせることで、「デザインスキルで副収入を得たい個人」や「低コストでWeb制作を依頼したいスタートアップ企業」など、具体的なターゲット像を描けます。
ターゲットを明確にすることで、サイトのコンセプトや機能を、より使いやすく魅力的に設計できます。
| ユーザー層 | 主な特徴・目的 | クラウドソーシングを利用するニーズ |
|---|---|---|
| 個人 | 副収入を得たいと考えている一般層。 | 自分の持っているデザインやプログラミングなどのスキル・経験を副業として活かしたい。 |
| 企業 | 業務効率化とコスト削減を目指す組織。 | 専門スタッフがいない中小企業やスタートアップが、外部リソースを活用して業務を円滑に進めたい。 |
| 学生 | 実務経験やキャリア形成を重視する層。 | スキル向上やポートフォリオ作成を目的とし、将来のキャリアに役立つ実務を経験したい。 |
| フリーランス | 独立して活動するプロフェッショナル。 | 特定の専門分野を活かして安定した収入を確保するため、効率的に案件を獲得し続けたい。 |
どのようなサービスを提供したいか
「Web制作特化」などのスキル特化型にするか、「医療業界向け」などの業界特化型にするか、あるいは「低価格・短納期」を売りにするか。独自性を持たせることで競合サイトとの差別化が可能になります。
| サービス提供の方向性 | 説明 |
|---|---|
| 特定のスキル・専門分野に特化する | 例:Webデザイン、プログラミング、翻訳など、専門性の高いスキルに特化したサービスを提供する |
| 特定の業種・業界に特化する | 例:医療、金融、製造など、特定の業種に特化したサービスを提供する |
| 低価格・短納期のサービスに特化する | 例:簡単なタスクや短納期の案件に特化し、低価格・スピーディーなサービスを提供する |
| 高品質・高単価のサービスに特化する | 例:高度なスキルや経験を必要とする案件に特化し、高品質・高単価なサービスを提供する |
これらのサービス提供の方向性を決めることで、ターゲットユーザーを明確化し、サイトのコンセプトを具体化していくことができます。
収益目標はどの程度か
クラウドソーシングサイトの収益は、主に手数料によって得られます。 そのため、収益目標を達成するためには、以下の要素を考慮する必要があります。
- 手数料設定: 依頼金額に対して、どの程度の割合で手数料を設定するか
- ユーザー数: どれだけの数の依頼者とワーカーを獲得できるか
- プロジェクト成約数: 1ヶ月あたり、どれだけの数のプロジェクトが成約するか
これらの要素を踏まえ、現実的な収益目標を設定することが重要です。
クラウドソーシングサイトに必要な主要機能
信頼性の高い取引を実現するために、以下の5つの機能は必須と言えます。
ユーザー登録・管理機能(依頼者・ワーカー)
クラウドソーシングサイトには「依頼者」と「ワーカー」の2種類のユーザーが存在するため、それぞれに適した登録・管理機能が必要です。
ユーザー登録では、依頼者には企業情報、ワーカーにはスキルや経験など、属性に応じた入力項目を設定します。あわせて、マッチング精度向上や不正防止のため、メール認証や本人確認の仕組みを導入すると効果的です。
管理機能では、ユーザー情報の管理に加え、問い合わせ対応やトラブル時のアカウント制御なども求められます。
プロジェクト掲載・検索機能
クラウドソーシングサイトのプロジェクト掲載・検索機能は、依頼者とワーカー双方の使いやすさが重要です。スムーズなプロジェクトの開始と受注を実現するために、以下のような機能を検討する必要があります。
- 依頼者向け機能
- プロジェクト情報の入力(タイトル、内容、報酬、納期など)
- ワーカーへのオファー機能
- 複数案件の一括管理機能
- ワーカー向け機能
- キーワードや条件によるプロジェクト検索
- スキルや経験に合った案件レコメンド機能
- 検索条件の保存機能
これらを整備することで、マッチング効率が高まり、サイトの活性化とユーザー増加につながります。
メッセージ機能
クラウドソーシングサイトでは、プロジェクト成功のためにメッセージ機能が欠かせません。依頼者とワーカーの円滑な情報共有を支える中核機能です。
必要な機能メッセージ機能には、以下のような機能が求められます。
- 個人のメッセージ機能
- グループメッセージ機能
- ファイル添付機能
- 既読確認機能
これにより、指示共有や質問、進捗報告、資料・成果物のやり取りをスムーズに行えます。また、メッセージ履歴はトラブル時の証跡にもなるため、検索・確認できる仕組みを備えることが重要です。
支払い・報酬管理機能
クラウドソーシングサイトでは、安心して取引を行うために支払い・報酬管理機能が不可欠です。金銭のやり取りをスムーズにすることで、依頼者・ワーカー双方の信頼感を高めます。
具体的には、以下のような機能が必要です。
- 依頼者側
- エスクロー機能:依頼者がワーカーへの報酬をサイトに預託することで、納品確認後スムーズに支払いが行われる仕組み
- 複数支払い方法の対応:クレジットカード、銀行振込、オンライン決済など、依頼者にとって利便性の高い支払い方法を用意
- 支払い履歴の確認:過去の支払い状況を簡単に確認できる機能
- ワーカー側
- 報酬受け取り設定:銀行口座など報酬の受け取り方法を登録
- 報酬受け取り履歴の確認:受注した案件に対する報酬の受け取り状況を確認できる機能
- 自動振込機能:一定金額以上の報酬が貯まると、自動的に登録口座に振り込まれる機能
これらを整備することで、取引の安心感が高まり、サイト全体の信頼性向上につながります。
評価・レビュー機能
クラウドソーシングサイトでは、健全な取引環境を維持するために評価・レビュー機能が重要です。依頼者はワーカーのスキルや実績を、ワーカーは依頼者の信頼性を判断する材料として活用します。
評価・レビュー機能には、以下のようなものが挙げられます。
- 相互評価機能:プロジェクト完了後、依頼者とワーカーがお互いを評価する機能です。
- 星評価機能:スキルや対応内容などを星の数で評価する機能です。
- コメント機能:評価に具体的な理由や感想を添えることができる機能です。
- 非公開レビュー機能:依頼者・ワーカーだけに公開されるレビューを投稿できる機能です。
これらを組み合わせることで、ユーザーは信頼性の高い相手を選びやすくなり、評価の蓄積はスキル向上や業務改善にもつながります。
構築方法の比較:ASP・パッケージ・スクラッチ
クラウドソーシングサイトを構築するには、主に「ASP」「パッケージ」「スクラッチ開発」の3つに分けられます。
| 構築手法 | 初期費用の目安 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|
| ASP利用 | 数万〜数十万円 | 初期費用が安く、即日開始可能。サーバー管理などの運用が楽。 | 独自機能の追加がほぼ不可能。事業成長時の拡張性に欠ける。 |
| パッケージ導入 | 100万〜500万円前後 | コスト・納期・自由度のバランスが良い。独自機能の追加も可能。 | ASPと比較すると、初期費用はある程度発生する。 |
| スクラッチ開発 | 1,000万円〜 | 完全に自由な設計。他社にはない究極の差別化・拡張が可能。 | 非常に高額な費用と、半年以上の長い開発期間が必要。 |
ASP利用
ASP(Application Service Provider)は、クラウド型で提供される既存システムを利用してサービスを構築する方法です。ASPを活用すれば、クラウドソーシングサイトを短期間で立ち上げられます。
初期費用が比較的低く、契約後すぐに運用を開始できる点が大きなメリットです。サーバー管理や保守も提供元が担うため、運用負荷を抑えられます。
一方で、機能やデザインの自由度は低く、独自カスタマイズが難しい点がデメリットです。また、月額費用や手数料などの継続コストが発生するため、長期的な費用設計には注意が必要です。
パッケージ導入
パッケージ導入は、クラウドソーシングサイト向けの既存ソフトウェアを購入し、自社サーバーで運用する方法です。ASPに比べて初期費用は高くなりがちですが、システムを自社で保有できるため、カスタマイズ性に優れています。
自社の要件に合わせて機能追加やデザイン調整がしやすく、独自性のあるサイトを構築できる点がメリットです。また、月額費用が不要なケースも多く、長期的なコストを抑えやすいのも特徴です。
一方で、初期費用が高額になりやすく、運用・保守やセキュリティ管理を自社で行う必要があります。社内に専門知識がない場合は、外部サポートの検討が必要です。
スクラッチ開発
スクラッチ開発とは、ゼロからオリジナルのクラウドソーシングサイトを構築する方法です。自社要件に完全対応できるため、独自性や拡張性を重視する場合に適しています。
最大のメリットは自由度の高さです。デザインや機能に制約がなく、将来的な機能追加や仕様変更にも柔軟に対応できます。他社との差別化や高度な機能実装を目指す場合に有効です。
一方で、開発期間が長く、費用も高額になりやすい点がデメリットです。高度な技術力が求められるため、信頼できる開発体制の確保が不可欠です。また、公開後の運用・保守も自社対応となるため、継続的な体制構築が必要です。
開発費用を抑えるための3つのポイント

1. 機能を最小限に絞り込む(MVP開発)
最初から多機能を目指さず、ユーザー登録や決済といった「核」となる機能だけでスタートし、成長に合わせて拡張するのが最も効率的です。
例えば、初期段階ではユーザー登録、案件投稿、メッセージ機能、支払い機能といった基本的な機能に絞り込み、後から必要に応じて拡張することを検討しましょう。また、競合サイトの機能を分析し、ユーザーが求める最低限の機能を把握することも有効です。
2. パッケージをベースにカスタマイズする
ゼロから作らず、クラウドソーシング専用の基盤があるパッケージを利用することで、スクラッチ開発の数分の一のコストで独自サイトを実現できます。
この「段階的な開発アプローチ」を採用することで、初期投資を抑えつつ、サイトの利用状況や市場の変化に柔軟に対応することが可能です。また、段階的な開発により、リリース後の課題やユーザーのニーズに合わせてサイトを最適化することができ、結果的にコスト効率が向上します。
3. 要件定義を徹底する
開発会社との事前の打ち合わせで仕様を細部まで固めることで、開発中の手戻り(仕様変更)による追加費用の発生を防ぎます。また、見積もりの段階で各機能の費用を詳細に確認し、優先度の低い機能を削減するなどの調整を行うことも大切です。
開発中に発生する仕様変更や追加要件は、費用を押し上げる要因となります。そのため、事前の打ち合わせで細部まで計画を立て、開発途中での変更を最小限に抑えるよう努めましょう。また、開発会社の選定においても、クラウドソーシングサイトの構築経験が豊富な会社を選ぶことで、効率的な開発が期待できます。
クラウドソーシングサイト構築の5ステップ
クラウドソーシングサイトの構築は、公開がゴールではなく「運用保守」までを見据えた一連のプロセスです。各フェーズでやるべきことを明確にすることで、手戻りを防ぎ、スムーズな立ち上げが可能になります。
1. 要件定義書の作成(設計図の策定)
まずは、必要な機能、デザイン、運用体制を「要件定義書」としてまとめます。ターゲット層、サイトの目的、具体的な収益モデルを詳細に記すことで、開発会社との齟齬を防ぎ、正確な見積もりを引き出す土台となります。
2. 開発会社の選定(パートナー選び)
要件定義書を元に、複数の会社から提案と見積もりを受け取ります。単なる費用の比較だけでなく、クラウドソーシングサイトの構築実績や、公開後のサポート体制が充実しているかを重視して選定することが成功の秘訣です。
3. 開発フェーズ(詳細設計・構築・テスト)
詳細な画面設計からシステム構築へと進みます。開発中は定期的に進捗を確認し、スケジュールや要件とのズレがないかチェックします。テストフェーズでは、不具合の有無だけでなく、ユーザー視点での「使いやすさ」を徹底検証します。
4. 納品・公開準備
完成したシステムが要件を満たしているか最終確認(検収)を行います。並行して、サーバー設定、SSL証明書の取得、SEO対策の実施など、インターネット上に公開するためのインフラ・マーケティング準備を整えます。
5. 公開後の運用保守
サイト公開後も、ユーザー対応、機能追加、セキュリティ対策、アクセス分析などの運用が続きます。トラブル発生時に迅速に対応できるよう、開発会社と協力して万全の保守体制を確立しておくことが重要です。
よくある質問(FAQ)
Q. クラウドソーシングサイトはどのような収益モデルが一般的ですか?
A. システム利用料(仲介手数料)がメインです。
案件成約時に、報酬額の5%〜20%程度をワーカーや依頼者から徴収する形が一般的です。その他、オプション広告(案件を上位表示させる費用)や、月額制のプレミアム会員費などのモデルもあります。
Q. 決済トラブルを防ぐために、システム側でできる対策は?
A. 「エスクロー決済(仮払い)」の導入が不可欠です。
依頼者が作業開始前に報酬をサイト側に預け、納品完了後にサイトからワーカーへ支払われる仕組みを導入することで、「納品したのに払われない」「払ったのに納品されない」というリスクをゼロにできます。
Q. 既存のクラウドソーシング大手(クラウドワークス等)と差別化するには?
A. 徹底した「バーティカル(業界特化)」戦略をおすすめします。
総合型の大手にはない「専門審査を通過したプロのみ在籍」や「特定の国家資格保有者限定」など、特定の狭い領域において信頼性を担保する仕組みを持たせることで、高い顧客満足度と収益性を実現できます。
まとめ
クラウドソーシングサイト構築の鍵は、ターゲットを絞り込み、最適な開発手法を選ぶことにあります。初期コストを抑えつつ、将来的な拡張も視野に入れるならパッケージ導入が最も現実的です。「プラットフォーム<まるごと>サービス」を活用し、貴社独自のクラウドソーシングビジネスを、最短距離で成功させましょう。
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