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中小企業が取り組んでいるDX化の成功事例5選!課題や成功ポイントを徹底解説!
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新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、大手企業を中心にDX化を取り入れている企業が増えています。
企業にDX化を取り入れることで、業務効率の改善や働き方改革、経費削減など様々なメリットがあります。
中小企業にとってもDX化への取り組みは必要不可欠なものですが、思うようにDX化を推進できていないのも事実です。
そこで今回は、中小企業が取り組んでいるDX化の成功事例を紹介します。
また、中小企業が抱えているDX化への課題やDX化を導入する際のポイントも解説しているので合わせてチェックしてみてください。
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目次
‐ 1.中小企業におけるDX化の現状
‐ 2.中小企業におけるDX化への課題
‐ ①予算の確保ができない
‐ ②DX化に関する知識や理解度の不足
‐ ③ITリテラシーが高い人材不足
‐ ④古くから根付いている企業文化
‐ 3.DX化に成功した中小企業の導入事例
‐ ①株式会社トヨタレンタリース兵庫
‐ ②株式会社陣屋
‐ ③株式会社ヒサノ
‐ ④株式会社木幡計器製作所
‐ ⑤日進工業株式会社
‐ 4.中小企業がDX化を成功させるポイント
‐ ①経営者の意識改革
‐ ②情報共有
‐ ③スモールスタート(無料のものから取り入れる)
‐ ④資金調達(補助金の活用)
‐ 5.まとめ
中小企業におけるDX化の現状
2022年3月に発表された、株式会社MM総研の中小企業のDX推進における課題分析「中小企業のデジタル化に関する調査」では、日本の中小企業のクラウドサービスの利用割合が、大企業者や中堅企業よりも30%も低いという結果になっています。
(引用:株式会社MM総研『の中小企業のDX推進における課題分析「中小企業のデジタル化に関する調査」』)
また、2022年4月に独立行政法人中小企業基盤整備機構が公表した、中小企業のDX推進に関する調査によると、従業員規模別にみると、従業員規模101人以上で「既に取り組んでいる」が 23.0%、「取組みを検討している」の34.0%と合わせると6割近くになっています。
一方で、従業員規模 20 人以下では「既に取り組んでいる」は2.9%と極めて低く、「取り組む予定はない」が56.2%と5割超という結果になっています。
(引用:独立行政法人中小企業基盤整備機構『中小企業のDX推進に関する調査』)
つまり、DX化への取り組みにおいては、大企業など従業員規模が大きいほど、DX に取り組んでおり、中小企業など従業員数が少ない企業ほどDX化への取り組みが行えていないという状況となっています。
中小企業におけるDX化への課題
ではなぜ、従業員数が少ない中小企業ではDX化が取り入れられていないのでしょうか。
様々な要因がある中で、特に理由として多くあげられるのは、主に以下の4つ中小企業
が抱える課題があるからと考えられます。
・予算の確保ができない
・DX化に関する知識や理解度の不足
・ITリテラシーが高い人材不足
・古くから根付いている企業文化
①予算の確保ができない
DX化を取り入れるには、新しいシステムの導入やIT人材の育成、確保などに費用が掛かります。
大手企業であれば、予算を確保しスムーズにDX化への取り組みを行えますが、中小企業では中々そのようにはできないのが現状です。
中小企業の中には今のレガシーシステムを維持していくだけで精一杯といった企業もたくさんあります。
②DX化に関する知識や理解度の不足
経営者や役員、従業員にかかわらずDX化を正しく理解していない場合があります。
「そもそもDX化は大企業が取り組むもので中小企業には関係ない」といった誤った認識や「DXが何なのか、有用性が全くわからない」などそもそもDX化に関する知識がなく、二の足を踏んでいる中小企業が多いのも事実です。
③ITリテラシーが高い人材不足
ITリテラシーが高い人材が不足していることもDX化に取り組めない要因の一つです。
これは、中小企業だけではなく大企業にとっても大きな課題となっています。
IT人材が不足している理由には、少子高齢化が挙げられ、労働人口が減少しているにもかかわらず、AIやDXツールなど新しい技術が開発され、デジタル化の需要拡大が予想されるため、IT人材不足は年を追うごとに大きな問題への発展しています。
④古くから根付いている企業文化
中小企業の中には、アナログ文化やその企業特有の価値観が古くから根付いている企業もあります。
今までの業務のやり方で問題ないと思う従業員やITやデジタル、DXといった言葉になんとなく抵抗がある従業員などが多ければ、なかなかDX化への取り組みが進まなくなります。
現在においても、紙による書類の管理やFAX、フロッピーディスクの利用、書面へのハンコ文化といったビジネス慣習が根強く残っていることが、中小企業のDX化への取り組みを遅らせ、阻害している原因となっています。
DX化に成功した中小企業の導入事例
中小企業ではDX化を推進するにあたり、様々な問題や課題を抱えています。
しかし、中小企業においても積極的にDX化を取り入れている企業も数多く存在します。
ここでは、DX化に成功した中小企業の導入事例をいくつか紹介します。
①トヨタレンタリース兵庫
(画像引用:『トヨタレンタリース兵庫』公式HP)
トヨタレンタリース兵庫は、自動車のリース及びレンタル事業を行っている従業員数230名ほどの企業です。
トヨタレンタリース兵庫では、新型コロナウイルスの感染症拡大に伴い、より柔軟かつスピーディーにお客様対応を実現すべく、営業特化型オンライン商談ツールである「VCRM(ブイシーアールエム)」を導入しています。
これは、医療や福祉関係といった、非接触による営業活動が求められるお客様を中心に、より安全・簡単にお客様に寄り添った車両提案ができるよう取り入れられ、従業員の働き方改革や移動コストなど大幅な削減を実現しました。
②株式会社陣屋
(画像引用:『陣屋グループ』公式HP)
株式会社陣屋は、旅館業を営んでいる従業員数40名ほどの企業です。
株式会社陣屋は、2009年に約10億円もの負債を抱え、一時は倒産寸前まで追い込まれるほどの経営状態でした。
そこで、同旅館は「全社員での情報共有」「情報の透明化」を行うために「陣屋コネクト」という内製システムを社内に取り入れました。
これは、元々システムを導入する予算が確保できなかったこともあり、社内にエンジニアの経験がある社員を中心に開発をおこないました。
「陣屋コネクト」を活用し、社員だけではなくアルバイトも含めた全従業員で顧客情報のデータを共有し、スピーディーかつ適切なサービス提供を行うことを実現しました。
さらに、戦略や財務状況なども同システム上で公開し、数字を共有するだけの会議を廃止し、さらなる業務の効率化にも役立ちました。
これらのDX化への取り組みにより黒字に転換することができ、さらにシステムの販売という新規事業を展開することで大きな収益に繋がっています。
③株式会社ヒサノ
(画像引用:『株式会社ヒサノ』公式HP)
株式会社ヒサノは、半導体製造装置をはじめとする様々な精密機械の輸送のほか、ピアノやコピー機などの中重量物の輸送、などの事業を展開している、従業員数90名ほどの企業です。
2016年に発生した熊本地震をきっかけに、復興・復旧需要で業務が忙しくなり、紙や電話を中心に業務を行っていたために情報共有が煩雑だったり、人と車両の配分に偏りが出るなどあらゆる業務面で支障が出ていました。
そこで現状業務の棚卸や見える化を要件定義工程で実施し、作業の効率化や情報共有の促進を図るため、横便箋システムを構築しました。
横便箋システムでは、受注情報をオンラインで処理し、簡単な操作により、人と車の配置や資源配分をスピーディーに最適化することに成功しました。
また、データにより配車結果や受注情報をデータで共有することで問い合わせ対応を減少させるとともに、クラウド上にデータを保存することで、出先でも迅速に情報共有を図ることができました。
④株式会社木幡計器製作所
(画像引用:『株式会社木幡計器製作所』公式HP)
株式会社木幡計器製作所は、圧力計などの計測・制御機器の老舗メーカーで、従業員数約20人の企業です。
株式会社木幡計器製作所では、長らく競合他社との差異を図れず受注が下降している課題がありました。
そこで、IoT(インターネットを経由してモノが通信を行なう仕組み)技術を活用した計測器を開発し、従来の圧力計に加えて無線デバイスを用いてどこからでも操作できるようにしたのです。
その結果、製造からメンテナンスまでの作業工数の削減や継続的なサポートサービスを提供することを実現しました。
さらにIoT化を医療分野にも応用し、新しい顧客を開拓することにも成功しています。
⑤日進工業株式会社
(画像引用:『日進工業株式会社』公式HP)
日進工業株式会社は、自動車用精密樹脂部品の製造を中心に事業を行っている従業員数約350名の企業です。
日進工業株式会社では、もともと日本のものづくりを存続させるために、DX化を検討していました。
そこで製造ラインの稼働状況を見える化するために、「MCM System」を開発しました。
「MCM System」は、成形品を製造する際の金型のショット信号を取得し、そのデータをウェブでアクセスが可能な生産管理システムと紐付け、どこでもリアルタイムな生産数量を確認できます。
また、稼働中・停止中の他、段取中や昇温中といった情報も工場内大型画面で表示をさせ、設備の状況が一目瞭然となるだけではなく、放送設備との連携により、箱替えやアラートを工場内音声で面得ることで、従来よりも効率的な動きができました。
その結果、業務効率の向上や生産性の低いラインの洗い出しに成功し、稼働率を従来の50%から90%まで引き上げることに成功しました。
中小企業がDX化を成功させるポイント
①経営者の意識改革
中小企業におけるDX化は、単なる一業務にデジタル化を取り入れるだけではありません。
DX化は全社規模での改革であり、ビジネスモデルの変革をもたらす大きな取り組みとなるため、企業の経営者が率先してDX化に関して策定を行い、取り組みを進めていく必要があります。
経営者がDX化に対して積極的でなければ、DX化への投資判断が困難となり、従業員だけではDXを推進できない状態になってしまいます。
そのため、経営者が率先してDX化を進めていく必要があります。
②情報の共有
経営層だけではなく、従業員一人ひとりにも、どのような意識を持って何をすればよいのかを把握しておく必要があります。
そのためには、社内で取り組むDX化の計画、実行、重要性について全社で意識統一、情報共有をすることが非常に重要です。
この共有ができていないと、DX化に取り組んでもうまく機能せず、かえって業務効率を低下させるなど逆効果となってしまうこともあります。
③身近なモノから取り入れてスタートする
いきなり大きなコストを投じて大胆なDX化に着手するよりも、まずは身近で取り掛かりやすいモノから始めることをおすすめします。
例えば、個別の業務からDXツールを取り入れ、その後チーム、部署など徐々拡大していくことで、DX化が浸透していきます。
拡大していく中でツールのみにとどまらず、自社の要件に合わせたサービス開発も視野に入れるとより大きな効果が期待できるでしょう。
DX化ツールに関しては、下記の記事で詳しく紹介していますので、合わせてチェックしてみてください。
https://service.customedia.co.jp/social/dx-tool/
④資金調達(補助金の活用)
中小企業では、中々DX化を取り入れたくても中々資金の確保ができない企業がほとんどです。
中小企業がDX化の導入にあたって活用できる補助金制度があります。
活用する補助金や導入するツールやシステムによって金額は異なりますが、補助金を利用することでDX化に必要な費用を削減できます。
自社がDX化を取り入れる際に、どの補助金が利用でき、どれくらいの補助金を受けられるかを事前にチェックし、積極的に活用することをおすすめします。
補助金に関しては、下記の記事で詳しく紹介していますので、合わせてチェックしてみてください。
https://service.customedia.co.jp/social/dx-subsidy-list/
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まとめ
中小企業におけるDX化への取り組みは、大企業に比べて大きく遅れを取っています。
企業文化や人材不足、資金不足などの課題がまだまだ根強く残っていますが、ひとつずつ解消しながら少しずつDX化を進めていくことが大切です。
もちろん今回紹介した事例のように、中小企業でもDX化を成功させた中小企業はたくさん存在します。
本記事で解説した成功事例やポイントを参考に、ぜひ自社のDX化に役立てていただけると幸いです。