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【2023年最新版】国内外のDX化成功事例20選!課題や成功のポイントを解説
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本記事ではDX化の成功事例を知りたい方に向けて、次のような内容を詳しく解説しております。
・国内外のDX(デジタルトランスフォーメーション)成功事例20選
・国内のDX化の現状と課題
・DX化を進めるためのポイント
近年、世界中の多くの企業でDX化の推進が図られています。
しかし、DX化の推進の取り組みを行いたいけど、何を始めればいいかわからない、なかなか思い通りに進まない、など悩まれている企業も多くあることでしょう。
そこで今回は、国内外のDX化の成功事例やDX化を推進するための課題やポイントなどをご紹介します。
ぜひ自社のDX化推進の参考にしてみてください。
DXの基本的な情報や知識はこちらの記事をご参照ください。
▶事例でみるDX化とは? DX化とIT化の違いやDX化推進のポイントも解説
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目次
‐ 1.国内企業のDX成功事例
‐ ①くら寿司株式会社(AI画像データで目利き職人の負担を軽くし、マグロの仕入れをDX化する)
‐ ②株式会社セブン&アイ・ホールディングス(ドライバーによる差配や配送ルートの最適化)
‐ ③佐川急便株式会社(商品の取り出しや梱包作業の一部に自動搬送ロボットを導入)
‐ ④株式会社ローソン(人手によるレジ作業を無くして人件費を削減)
‐ ⑤株式会社トライグループ(無料のオンライン授業で教育の地域格差を縮小)
‐ ⑥株式会社鹿児島銀行(地元ならではの機能を実装した独自のキャッシュレス決済を開発)
‐ ⑦スターバックスコーヒージャパン(事前注文で待ち時間無し)
‐ ⑧株式会社セブン銀行(AIとデータ活用でピンポイントにATMに入金)
‐ ⑨株式会社KUBOTA(製造している建機や農機の故障状況をいつでも簡単に確認)
‐ ⑩株式会社資生堂(リアルタイムで美容部員とコミュニケーションが取れるライブコマース)
‐ 2.国外企業のDX成功事例
‐ ①Netflix(DVD配送レンタルサービスからオンライン配信へシフト)
‐ ②Uber(スマホひとつでカンタン配車依頼)
‐ ③シャイクシャック(完全キャッシュレス店舗の導入)
‐ ④レゴブロック(ERPソリューションの導入で幅広い業務を一元管理)
‐ ⑤ビルバオ・ビスカヤ・アルヘンタリア銀行(銀行のサービスをスマホ一つで完結)
‐ ⑥Apple(iPhoneだけでクレジット決済可能)
‐ ⑦NIKE(スキャニングしたデータからピッタリサイズのシューズが見つかる)
‐ ⑧Spotify(楽曲をダウンロードできるサブスクリプションを展開)
‐ ⑨Best Buy(リアル店舗とWebをかけ合わせて新たな価値やサービスを提供)
‐ ⑩IKEA(家具の配送や組み立てを手伝いを行ってくれる人を検索できるサービス)
‐ 3.DX化が求められている3つの要因
‐ ①消費者行動の変化
‐ ②少子高齢化による働き手の減少
‐ ③新型コロナウイルスの影響によるテレワークの推進
‐ 4.国内におけるDX化の現状
‐ 5.国内におけるDX化の課題
‐ ①企業文化の定着
‐ ②DXへの理解不足
‐ ③新IT人材の不足
‐ 6.DXを成功させる4つのポイント
‐ ①レガシーシステムの見直し
‐ ②経営陣の意思決定
‐ ③適材適所の人材雇用
‐ ④小さな範囲からDX化を進める
‐ まとめ
国内企業のDX事例
DX化に成功している国内企業はたくさんあります。
ここでは、国内企業でDXに成功した企業と取り組みについて紹介します。
①くら寿司株式会社(AI画像データで目利き職人の負担を軽くし、マグロの仕入れをDX化する)
(画像引用:『くら寿司株式会社』公式HP)
回転寿司チェーンを全国に展開するくら寿司株式会社では、マグロの仕入れに、ディープラーニング(深層学習)という技術を用いて、過去の目利きしたマグロの画像データやランクを紐付けることにより、マグロの画像データだけで約90%の精度で目利きができるようになりました。
このDX化の取り組みにより、今後減少が見込まれるマグロの目利き職人の代用や、これまで目利きのために行っていた人件費や移動費などの大幅な経費削減、さらには業務効率化を進めることに成功しています。
②株式会社セブン&アイ・ホールディングス(ドライバーによる差配や配送ルートの最適化)
(画像引用:『株式会社セブン&アイ・ホールディングス』公式HP)
全国にコンビニやスーパー、百貨店などを展開している株式会社セブン&アイ・ホールディングスでは、デジタルを活用したEC配送サービスの最適化を行うために「ラストワンマイルDXプラットフォーム」を立ち上げました。
「ラストワンマイルDXプラットフォーム」では、車両・ドライバーによる差配や配送ルートの最適化、配送料ダイナミックプライシング、受取場所・時間などが最適化されており、
結果として、注文から最短30分で配送を実現させています。
③佐川急便株式会社(商品の取り出しや梱包作業の一部に自動搬送ロボットを導入)
(画像引用:『佐川急便株式会社〈SGホールディンググループ〉』公式HP)
物流業界大手の佐川急便株式会社では、物流量の増加と人手不足などの問題を解消すべく、これまで人手で行っていた物流センター内の商品の取り出しや梱包作業の一部に自動搬送ロボットを導入しました。
これにより、他の作業に人員を投入できるようになり、業務の効率化を実現しています。
また、荷物の届け先住所や時間指定などの伝票情報をデジタル化し、AIを活用した配送ルート最適化にも取り組んでいます。
④株式会社ローソン(人手によるレジ作業を無くして人件費を削減)
(画像引用:『株式会社ローソン』公式HP)
コンビニ大手の株式会社ローソンでは、同業他社の中でも率先してDX化の取り組みを行っています。
2020年に富士通新川崎テクノロジースクエア内でレジレス店舗の取り組みである「Lawson Go(ローソンゴー)」を試験的に実施しています。
利用者は、入店時に専用のスマートフォンアプリ、または顔認証と手のひら静脈認証で本人確認を行い、AIカメラが手に取った商品の種類や数を特定し、商品を持って店舗から出ると専用アプリに電子レシートが送信されて決済が完了する仕組みとなっています。
この取り組みは、人手によるレジ作業が必要なくなり、スタッフの労働時間が通常店舗の4分の1に短縮され、大幅な人件費の削減を実現しました。
⑤株式会社トライグループ(無料のオンライン授業で教育の地域格差を縮小)
(画像引用:『株式会社トライグループ』公式HP)
株式会社トライグループが運営する家庭教師のトライでは、生徒の習得効率の底上げや生徒のケアを手厚くしたい、教育の地域格差という背景から、誰でもスマホやタブレットから無料でオンライン授業を視聴できる「Try IT(トライイット)」の提供を行っています。
端末とインターネット環境さえあれば、もいつでもどこでも勉強できるという新たな価値を提供しました。
現在の公式会員登録者数は100万人以上になり、多くの人々に利用されています。
⑥鹿児島銀行(地元ならではの機能を実装した独自のキャッシュレス決済を開発)
(画像引用:『株式会社鹿児島銀行』公式HP)
鹿児島銀行では、DX化の取り組みとして「Payどん」という独自のキャッシュレス決済の開発を行いました。
鹿児島県では決済端末の普及があまり進んでおらず、キャッシュレス決済利用額比率が低いという課題を抱えていましたが、地元ならではの機能を実装したアプリの開発を行ったことで、地域活性化にもつながる要因となりました。
⑦スターバックスコーヒージャパン(事前注文で待ち時間無し)
(画像引用:『スターバックスコーヒージャパン』公式HP)
スターバックスコーヒージャパンでは、スマホのアプリで事前に注文と決済ができ、店舗に着くと直ちに商品を受け取れる「MOBILEORDER&PAY(モバイルオーダー&ペイ)」など、デジタルを使って顧客満足の向上を狙った取り組みを続けています。
スターバックスコーヒージャパンのDX化への取り組みは、利用者が店舗に気軽に立ち寄れるようになるため、さらなる利用客の増加を狙え、リピーターが増えていくという考え方が、スターバックスの根底にあると言えます。
⑧株式会社セブン銀行(AIとデータ活用でピンポイントにATMに入金)
(画像引用:『株式会社セブン銀行』公式HP)
株式会社セブン銀行では、どの時間帯にどれくらいの金額が動いているのかを把握するためにデータとAIを活用して ピンポイントで現金不足を把握し、効率的にATMに入金作業を行っています。
また、顔認証を利用したセキュリティの強化によって、破壊行為やスキミングに備えています。
セブン銀行は人力だけに頼らず、データをフル活用することで、顧客満足度の高いサービスを提供しています。
⑨KUBOTA(製造している建機や農機の故障状況をいつでも簡単に確認)
(画像引用:『株式会社クボタ』公式HP)
株式会社クボタでは、製造している建機や農機の故障状況をいつでも簡単に確認できるアプリ「Kubota Diagnostics(クボタ ダイアグノスティクス)」を開発しました。
このアプリによって、建機や農機の故障によるダウンタイム(稼働停止時間)が大幅に削減され、利用者が円滑に作業を進められるようになりました。
また、スマホをかざすだけで故障箇所を認識できる機能も搭載しており、ITリテラシーが低い方や高齢者の方でも使いやすくなっています。
クボタではカスタマーサポートの業務効率化やサービスエンジニアの教育といった面でも役立てられるとしています。
⑩資生堂(リアルタイムで美容部員とコミュニケーションが取れるライブコマース)
(画像引用:『株式会社資生堂』公式HP)
株式会社資生堂では、デパートや薬局などのリアル店舗による対面販売に代わる新たな価値提供として、リアルタイムで美容部員とコミュニケーションが取れるライブコマースを行っています。
さらに、顔認証技術とAI技術を利用したバーチャルメイクアップサービスも展開しており、今まで対応できなかった夜の時間帯でも、オンライン上で気軽にカウンセリングを受けられるよう整備されています。
従来では対応できなかった顧客層にもアプローチでき、新たなコミュニケーションの場の創造を実現しています。
ここまで、比較的大手企業の事例を紹介いたしました。
「中小企業の成功事例も知りたい!」という方は下記の記事にまとめてありますので、そちらを御覧ください。
▶中小企業が取り組んでいるDX化の成功事例5選!課題や成功ポイントを徹底解説!
国外企業のDX事例
次に、国外企業でDXに成功した企業と取り組みについて紹介します。
①Netflix(DVD配送レンタルサービスからオンライン配信へシフト)
(画像引用:『NETFLIX』公式HP)
Netflixといえば動画のストリーミング配信サービスとして世界中で認知されていますが、元々はDVD配送レンタルサービスをメインに行っていました。
コストがかかるDVD配送レンタルサービスを次第に見直し、DVDを配送するのではなくオンラインで配信する仕組みを導入することでコストを大幅に削減しました。
そして、高クオリティ作品の制作費に再投資したことでたくさんのオリジナル作品を生み出し、レンタルビデオ店やテレビ、映画館が担っていた役割を奪い、映像やビデオ業界において大きな地位を築きました。
Netflixでは、「どうすれば効率的に多くの人々に動画を観るという体験をしてもらえるのか」を求めた結果、事業形態そのものにDXを取り入れることで大成功を納めました。
②Uber(スマホひとつでカンタン配車依頼)
(画像引用:『Uber』公式HP)
Uberでは、スマホアプリ一つで、タクシーの配車から料金決済まで手軽に手続きできる仕組みを確立しました。
今までタクシーを利用するには、走行中のタクシーを止めるか、タクシー会社へ電話をして乗る方法がありました。
しかし、タクシーが通らない、止まってくれない、タクシー会社へ電話がなかなか繋がらないといった大きな課題がありました。
そこで、アプリを開き配車依頼を出せば、近くにいるタクシーとマッチングしすぐにタクシーが来てくれるアプリを開発し、世界中で利用されるようになりました。
さらに、価格交渉が厄介だった個人ドライバーの配車も安全に利用が可能になりました。
③シャイクシャック(完全キャッシュレス店舗の導入)
(画像引用:『SHAKE SHAK』公式HP)
アメリカを拠点としたファストカジュアルレストランチェーンのShake Shackでは、プッシュ通知なども搭載されているアプリ開発と事前注文アプリの開発、完全キャッシュレス店舗の導入によって、購入単価向上・業務効率化、人件費削減を実現しました。
さらに、レコメンドやクロスセルなどのマーケティングを強化、ターゲット顧客に向けたキャンペーンなどで売上を着実に伸ばしています。
④レゴブロック(ERPソリューションの導入で幅広い業務を一元管理)
(画像引用:『LEGO?』公式HP)
デンマークの老舗玩具メーカーであるLEGOでは、ずっと続いていた経営を立て直すためにDX化の取り組みとして、購買から製造、在庫、販売においてERPツール(幅広い業務を一元管理し、業務効率を向上させるツール)を導入してデジタル化を進めました。
今までは、すべての業務フローを紙と人の手に頼ったアナログで行っていましたが、ERPプラットフォームの導入を行い、すべての業務に関する管理をSAPで管理できる体制を整えた。
その結果、生産効率が著しく向上し、わずか1年で黒字に復帰を果たして経営の立て直しに成功しました。
その後、オンラインゲームなどの開発も行い、新たなビジネスモデルの開拓にも成功しています。
⑤ビルバオ・ビスカヤ・アルヘンタリア銀行(銀行のサービスをスマホ一つで完結)
(画像引用:『ビルバオ・ビスカヤ・アルヘンタリア銀行』公式HP)
スペインのマドリードに本社を構えるビルバオ・ビスカヤ・アルヘンタリア銀行(通称BBVA)では、先行して銀行アプリの開発を行いました。
このアプリでは従来、銀行の窓口で行われていたサービスを行うことができ、今まで年間10回程度の店舗に来店していたユーザーの店舗訪問に対し、アプリではユーザーが年間300回以上もログインするほど取引が活発になり、利用頻度が大幅に向上あらゆる取引が増加しました。
さらに、「すべてのサービスをユーザーが自分で行える状態(DIY)」を重視してDX化を取り入れた結果、従業員にもその意識が波及し、データを活用して各自が仕事に取り組むDIYの習慣が生まれ、働き方改革にもつながりました。
⑥Apple(iPhoneだけでクレジット決済可能)
(画像引用:『Apple』公式HP)
iPhoneやMacで有名なAppleでは、2019年からクレジットカードである、「Apple Card」のサービスを開始しました。
これは、従来のクレジットカードとは大きく異なり、カードには氏名とAppleのロゴのみが記載されており、iPhoneから申請、登録することで、カード発行さえ不要となります。
クレジットカード番号や利用額などの情報はすべてiPhoneからリアルタイムで確認できる仕組みとなっています。
アメリカでは18歳以上の市民であれば、申請ができるため、移民の方や貧困の方でもクレジットカードの発行が可能になりました。
また、クレジットカードの問題である、カード情報の不正入手対策にもつながります。
⑦NIKE(スキャニングしたデータからピッタリサイズのシューズが見つかる)
(画像引用:『NIKE』公式HP)
スニーカーを中心としたスポーツ用品の製造、販売をしているNikieでは、DX化の取り組みとして、スマホで足をスキャニングしたデータからピッタリサイズのシューズが見つかる「Nike Fit」の開発により、顧客満足度を高めることに成功しました。
今までは実店舗に出向いてスキャニングを行っていましたが、「Nike Fit」では、スマホのカメラで足を撮影するだけで自動でサイズを認識してくれるため、ユーザーは実店舗はもちろん、オンラインでも自身の足に合った靴を選び気軽に購入ができます。
またNikeは、アプリで集計した顧客データを新商品の開発材料としても活用しています。
⑧Spotify(楽曲をダウンロードできるサブスクリプションを展開)
(画像引用:『Spotify』公式HP)
音楽ストリーミングサービスを展開しているスウェーデンのSpotifyでは、インターネット上でCDレンタルや楽曲ダウンロードができるサブスクリプションを導入し、音楽を楽しむ形を大きく変えました。
これまではCDを購入、レンタル、Webで購入した音源を再生プレイヤーに取り込んで聞く方法が主流だった中で、スマホの普及の流れに乗ってサブスクリプションというDX化を取り入れることで成功しました。
その結果、今ではサブスクリプションによる売上がCD・DLを抜いてNo1になり、サブスクリプションは音楽業界自体を大きく買えてしまったと言えます。
⑨Best Buy(リアル店舗とWebをかけ合わせて新たな価値やサービスを提供)
(画像引用:『BestBuy』公式HP)
アメリカの大手家電量販店BestBuyでは、リアル店舗とWebをかけ合わせて新たな価値やサービスを提供するDXを取り入れました。
例えば、ネットで購入した商品を実店舗で受け取れるサービスを構築したり、顧客が店舗で見た商品が競合よりも安かったら差額を返金するサービスの対象に、大手ECサイトのAmazonを加えたりしています。
また、24時間年中無休で問い合わせできる「Total Tech Support」を立ち上げやECサイト上に店舗在庫を即座に反映できるシステムを構築したり、顧客満足度を高める取り組みも行っています。
⑩IKEA(家具の配送や組み立てを手伝いを行ってくれる人を検索できるサービス)
(画像引用:『IKEA』公式HP)
スウェーデンの家具メーカーであるIKEAでは、オンラインサービスの向上、顧客ルートの多様化を図を図るためにDX化を取り入れています。
IKEAで購入した家具の配送や組み立てを手伝いを行ってくれる人を検索できるサービスの提供を開始しました。
インテリアの選び方や組み立てが複雑な家具など、ビデオ通話を通じて様々な悩みを相談できる環境を整え、お客様の「困った」を解消し、顧客満足度を高めています。
また、SNSを活用し、家具のコーディネートのアドバイスや最新の商品情報を発信し、さらなる顧客との関係強化に取り組んでいます。
DX化が求められている3つの要因
では、なぜ今DXが世界中で注目されているのでしょうか。
DX化が求められる背景には以下の3つの要因があると考えられます。
- 消費者行動の変化
- 少子高齢化による働き手の減少
- 新型コロナウイルスの影響によるテレワークの推進
①消費者行動の変化
スマートフォンの普及により、あらゆる場面においてインターネットを利用する場面が増えてきています。
数年前まではわざわざ店舗に足を運んで購入していた商品が、今ではスマホを数回タップするだけで簡単に購入することができます。
わざわざ足を運んで購入するよりも、スマホで簡単に商品を購入したいという消費者のニーズに応えるためには、デジタル化が必須です。
このようなインターネットやスマホの普及による消費者行動の変化が、DXを推進させる大きな要因と言えます。
②少子高齢化による働き手の減少
少子高齢化問題を抱えている国は、世界中で多数存在します。
例えば、日本の総務省の情報通信白書によれば、日本の生産年齢人口(15〜64歳)は1995年の約8,700万人をピークに減少傾向にあり、2050年には、約5,000万人まで減少すると言われています。
労働人口が減少し、人手が足りない企業は、限られた人材の中で業務の効率化を図るためにもDX化を積極的に推進していかなければなりません。
③新型コロナウイルスの影響によるテレワークの推進
新型コロナウイルスの影響によるテレワークの推進により、オフィスに出社して働くという当たり前の働き方が大きく変わりつつあります。
感染防止のため、書面の受け渡しや対面による商談や会議などを極力避けるため、リモートワークやオンライン会議の導入が求められました。
オフィス以外でも仕事のパフォーマンスを低下させることなく働いていくには、DX化の推進が必要不可欠となっています。
また、いつ新型コロナウイルスのような大規模なウィルスの流行や自然災害などが再び起きるかが予測できないため、今後のあらゆる事態に備えてDX化を取り入れる必要があります。
国内におけるDX化の現状
DX化は国内外問わず、あらゆる企業で推進されていますが、全てがうまくいっているわけではありません。
特に先進国である日本は、他の国と比べてDX化が大きく遅れていると言われています。
上記で紹介した国内におけるDX化の成功事例をみていると、日本のDX化は進んでいると思いがちですが、スイスの国際経営開発研究所(IMD)が2021年9月に発表した世界デジタル競争力ランキングによると、1位アメリカ、2位香港、3位スウェーデンと続き、日本は28位と、主要先進7カ国のうち6位に位置し、世界から大きな遅れている位置づけとなります。
また、経済産業省の「DX2中間とりまとめ」によると、回答企業約500社のうち9割以上の企業が DXにまったく取り組めていない、または散発的な実施に留まっている状況であると発表しています。
そしてこれは企業だけの話ではなく、国や自治体の導入も同じく遅れが見られます。具体的な状況は、以下の記事からご確認ください。
▶自治体DX化とは?導入事例や自治体が抱えている現状の課題を徹底解説!
国内におけるDX化の課題
ここでは国内におけるDX化の課題についてご紹介します。
①企業文化の定着
企業が長きにわたって存続していると、構築された企業文化を変えることが中々難しいのも現状です。
特に大企業では、過去の成功によって成長を遂げ、ある程度安定した状態を保っています。
成功経験にすがり、リスクを負ってまでビジネスや事業を変革したくないと考える傾向があるため、DX化への取り組みが消極的となっています。
②DXへの理解不足
企業の方針を決定する経営陣がそもそもDXがどういったものかを、ほとんど理解していない、または DX の定義を誤解している場合があります。
DX化の推進を重要視していないため、DXの実現に向け着手しておらず、「まだ先の話」と考えている企業も多数存在します。
また、業務のごく一部だけにデジタル化を導入して満足している企業もあります。
③DX化人材の不足
DX化を取り入れる場合は、システムやツールの導入してそれを運用ができるIT人材が必要です。
しかし、現状では、IT人材の育成や確保に予算や時間を掛けられておらず、DXを思うように進められない企業が多数存在します。
いつまで経ってもITやデジタル技術に詳しくなれないビジネスパーソンが多くいる現状もあります。
DXを成功させる4つのポイント
ここでは、DXを成功させるポイントを4つご紹介します。
DX化を成功させるためにも、以下の点を実践することが非常に大切です。
①レガシーシステム(過去の技術や仕組みで構築されている古いシステム)の見直し
レガシーシステムは、維持コストが高く、従業員の作業に制限を生み、個人や事業全体の柔軟性を奪ってしまう恐れがあります。
これはレガシーシステムにより、業務効率よりも慣習を優先してしまうことが要因といわれています。
そのため、DX化を取り入れる際にレガシーシステムの見直しを図ることは、個人の作業効率や既存事業の柔軟性を担保し、顧客満足度を高める点で重要なポイントと言えます。最新のツールは業務効率を劇的に改善するものもありますので、ぜひ下記の記事を参考にチェックしてみてください。
▶DX化に役立つツール15選!特徴や導入する際のポイントを徹底解説!
②経営陣の意思決定
DX化の取り組みには、経営陣の意思決定も重要です。
経営陣が率先してDX化の取り組みに対するコミットメントを行い、目的やビジョンを定義したうえで、各事業部の現場にいる従業員に落とし込み、協力してもらうことが必要不可欠です。
また取り組みをスタートさせても、すぐに結果が出るようなことはありません。
中長期的な計画を立て、数年がかりで根気強く進めていかなければならないのです。
経営陣を含むトップがDX推進のリーダーシップを発揮し、全社を挙げて長期的な目線で取り組んでいくことが重要です。
③IT人材の確保と教育
DXを推進していくためにはIT人材が必要で、DX推進にあたる人材を適材適所に配置する必要があります。
DX化を取り入れる部署で働いている既存の人材に対しても、協力が必要となってくるので、DXの理解のため育成が必要となります。
しかし、DXに関する豊富な知識や経験を有した人材が確保できても、部署間などで隔たりがあり、DX化への取り組みが縛られてしまっては改革を進めることはできないため、IT人材を確保して終わりではなく、しっかりと育成を行い、適材適所に配置する必要があります。
④小さな範囲からDX化を進める
DX化に成功している企業は、まずスモールスタートからDX化の取り組みにおける成功体験を積み重ねています。
DX化を断念する原因の一つが「いきなり顧客体験の向上」に取り組むといった、すぐに大きな結果を求める行動です。
DX化は大きな変革となりますが、いきなり膨大な費用を掛けてシステムの導入や構築を行っても、短期的に結果が出ることはありません。
補助金など活用しつつ、まずは小さな範囲からDX化を進め、成功体験をたくさん積み重ねていくことが大切です。
▶【2023年最新版】DX化におすすめの補助金・助成金まとめ!申請方法や注意点もご紹介
マッチングサイト構築でDX化を実現するパッケージ型システム「カスタメディアMASE」
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まとめ
国内外のDX化成功事例やDX化のメリットやポイントについてご紹介しました。
少子高齢化や新型コロナウイルスの影響もあり、多くの企業では、ビジネスモデルや業務フローの変革を求めるようになっています。
そのような環境で生き残るためには、DX化への取り組みが必須と言えるでしょう。
DX化を取り入れて成功している企業は、業界、業種、規模、国内外問わず、たくさん存在します。
今回紹介した成功事例を参考に、自社のDX化に取り組んでいただければ幸いです。