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アルムナイコミュニティを構築するには?企業のメリットや運営に必要な仕組みを解説

2024年8月21日

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近年、企業にとって従業員や元従業員との良好な関係構築が重要視されています。 そのための有効な手段として注目されているのが「アルムナイコミュニティ」です。

企業がアルムナイコミュニティを構築することは、退職者との関係を再構築し、組織全体に大きな価値をもたらす重要な取り組みです。

しかしながら、コミュニティのプラットフォーム構築や運営の仕組みづくりにおいてまだまだ不明な点が多く、担当者を悩ませていることでしょう。

そこで本記事では、企業がアルムナイコミュニティを効果的に運営し、そのメリットを最大化するための仕組みと実践方法を詳しく解説します。

是非最後まで御覧ください。

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アルムナイコミュニティとは?

アルムナイとは、英語で「卒業生」を意味する言葉です。 企業におけるアルムナイコミュニティとは、元社員も含めた社員や関係者間の繋がりを築き、維持するためのコミュニティを指します。

従来は退職した社員との関係が希薄になりがちでしたが、近年では企業と個人双方にとって有益な関係を継続できるという点で、アルムナイコミュニティに注目が集まっています。

企業は、独自のアルムナイコミュニティを構築することで、退職者を含む従業員と良好な関係を築き、企業ブランディング向上、採用活動の強化など様々なメリットを享受することができます。

このような企業におけるアルムナイ制度についての記事はこちらをご参考になさってください

アルムナイコミュニティでできること

情報収集

アルムナイコミュニティは、退職後も企業とつながりを持ち続けられるため、転職や独立、スキルアップなどに関する最新情報を効率的に得ることができます。

企業が発信する公式情報だけでなく、実際に様々なフィールドで活躍するアルムナイから生の声を聞けることが大きなメリットと言えるでしょう。

人脈形成

アルムナイコミュニティは、企業の枠を超えて新たな人脈を築ける貴重な場です。

異業種や異なるキャリアステージの人々との交流を通じて視野を広げ、普段の業務では得られない情報や課題解決のヒントを得ることができます。

また、起業や転職、副業などのキャリアの転換期には、コミュニティメンバーからの情報やアドバイス、具体的な支援を受けられる可能性もあります。

こうした人脈は、将来のキャリアや人生の選択肢を広げる大きな財産となるでしょう。

ビジネス機会の創出

アルムナイ同士がビジネスネットワークや情報を共有することで、新規顧客の獲得や新規事業の立ち上げ、業務提携といったビジネスチャンスに繋がる可能性があります。

例えば、アルムナイがフリーランスとして活躍している場合は企業から仕事の紹介を受けたり、異業種で活躍するアルムナイ同士が新規事業のアイデアを出し合い、意見交換を通じて事業計画をブラッシュアップしたりできます。

また、投資家や金融機関で働くアルムナイから出資や資金調達の相談に乗ってもらうことも可能です。

企業とアルムナイ双方にメリットがあるため、積極的に活用することが重要です。

スキルアップ、キャリアアップ

アルムナイコミュニティは、転職や独立、社内でのキャリアアップに役立つ情報や機会を提供します。

具体的には、専門知識やスキルを深めるための勉強会やセミナーへの参加、経験豊富なOB・OGや専門家からのキャリア相談、業界動向や企業情報の情報交換を通じて、卒業生がキャリアプランを明確化し、必要なスキルや知識を習得できる場を提供します。

実際の事例についてはこちらの記事をご参考になさってください。

アルムナイコミュニティ構築のメリット

企業ブランディングの向上

アルムナイコミュニティは、企業ブランディングの向上に大きく貢献します。退職した従業員も、企業と良好な関係を保つことで、自らのキャリアやスキルアップに繋がる情報を積極的に発信してくれる可能性があります。

メリット説明
優秀な人材の獲得企業のビジョンやカルチャーへの共感を育むことで、優秀な人材の獲得に繋がる可能性があります。
企業認知度の向上アルムナイがSNSや口コミで企業情報を発信することで、企業の認知度向上に繋がります。
ブランドイメージの向上退職者と良好な関係を築いていることは、企業のポジティブなイメージに繋がり、ブランドイメージの向上に貢献します。
製品・サービスへの信頼感向上アルムナイによる自社製品・サービスの利用体験や口コミは、顧客からの信頼感向上に繋がります。

企業は、アルムナイコミュニティを通じて、退職者との良好な関係を維持し、企業理念やビジョン、事業内容への理解を深めてもらうことで、結果的に企業ブランディングの向上に繋がるのです。

採用活動の強化

アルムナイコミュニティは、企業の採用活動を強化する上でも大きな力を発揮します。ここでは、その具体的な内容を2点紹介します。

採用コストの削減優秀な人材の確保
従来の採用手法と比較して、低コストで応募者を集められます。企業理念や事業内容への理解が深く、企業文化にマッチする人材を採用しやすくなります。

退職した従業員は、企業の理念や事業内容、社風などをよく理解しています。

彼らを採用することで、企業は育成コストを削減し、即戦力となる人材を確保できる可能性が高まります。

また、アルムナイは企業の advocate(支持者)としての役割も期待できます。

SNS や口コミなどで企業の魅力を発信してくれることで、企業ブランディングの向上や認知度向上にもつながります。

事業の活性化

アルムナイコミュニティは、企業の事業活性化に大いに役立つ手段です。

具体的には、アルムナイの知見や人脈を活用して新規事業のアイデア創出や販路開拓が可能となり、オープンイノベーションを通じて技術開発やサービス開発を促進できます。

また、アルムナイを介して新たな顧客獲得や販売促進にも繋がります。

このように、社外の知見やネットワークを効果的に活用することで、企業の成長と事業の活性化が期待できます。

組織文化の継承

アルムナイコミュニティは、企業の退職者と現役社員を繋ぐ役割を果たすため、企業文化や価値観を共有する場として機能します。

メリット説明
企業理念や価値観の共有退職者が、企業理念や価値観を語ることで、現役社員は改めてその重要性を再認識できます。
暗黙知の継承長年の経験で培われたノウハウや知識を共有することで、組織全体のスキルアップに繋がります。
コミュニティへの帰属意識の醸成退職後も企業との繋がりを感じられることで、現役社員は企業への愛着や帰属意識を高めることができます。

このように、アルムナイコミュニティを通じて、世代を超えて企業文化を継承していくことが可能になります。

アルムナイコミュニティサイトに必要な機能

ここまで、アルムナイコミュニティの概要と企業が得られるメリットをみてきました。

ではこれらの利点を最大限活用するために、アルムナイコミュニティサイトにはどんな機能が必須になるのか見ていきましょう。

会員情報管理

アルムナイコミュニティサイトには、円滑な運営のために会員情報を適切に管理する機能が不可欠です。具体的にどのような情報を管理すべきか、以下の表にまとめました。

項目説明
会員ステータス在籍社員、退職者、それぞれのステータスに応じてアクセス権限などを設定する必要があります。
基本情報氏名、生年月日、最終所属、連絡先などの基本的な情報を登録・管理します。
経歴情報企業における所属部署や役職の履歴を管理します。
スキル・資格保有スキルや資格を登録できるようにすることで、人材紹介やビジネス機会創出に役立てることができます。
興味・関心分野ビジネス、趣味、ボランティアなど、会員の興味関心を登録できるようにすることで、コミュニティ内の交流を促進することができます。

これらの情報をデータベース化し、検索機能を設けることで、会員同士のビジネスマッチングや、企業側からの退職者へのオファーをスムーズに行うことが可能になります。

コミュニケーション機能

アルムナイコミュニティサイトには、円滑なコミュニケーションを生み出すための機能が不可欠です。具体的には、以下のような機能が求められます。

機能内容
フォーラム・掲示板テーマに沿って意見交換や情報共有ができる場
コミュニティ内チャットリアルタイムなメッセージ交換
個別メッセージ機能特定のメンバーに直接連絡
グループチャット機能共通の目的や属性を持つメンバー同士でクローズドなコミュニケーション

これらの機能により、会員同士が活発に交流し、情報交換や親睦を深めることができます。活発なコミュニケーションは、コミュニティへのエンゲージメントを高め、アルムナイコミュニティの活性化に繋がります。

イベント情報配信

アルムナイコミュニティサイトでは、イベント情報の配信機能は欠かせません。会員が関心を持ちそうなイベント情報を掲載し、参加を促しましょう。

イベント情報は、以下のような項目を掲載すると分かりやすく伝わりやすいでしょう。

項目説明
イベント名イベントのタイトル
開催日時イベントの開催日時(開始時間と終了時間)
開催場所イベントの開催場所(オンラインの場合はその旨とURLなどを記載)
参加費イベントの参加費(無料・有料を明記)
募集人数イベントの募集人数(先着順の場合はその旨を記載)
申し込み期限イベントの申し込み期限
イベント内容イベントの内容
その他(持ち物・服装など)その他、イベント参加にあたり必要な情報があれば記載する

イベント情報の一覧ページでは、新規イベントを分かりやすく表示したり、イベントのカテゴリ分けやキーワード検索などを実装したりするなど、会員が求める情報にアクセスしやすい設計を心がけましょう。

コンテンツ配信

アルムナイコミュニティサイトでは、有益なコンテンツを配信することで、サイトへのアクセス頻度を高め、活気のあるコミュニティを育むことができます。

配信するコンテンツは、下記のようなものが考えられます。

コンテンツ例内容
企業ニュース企業の最新情報、プレスリリース、IR情報などを掲載する
業界情報業界のトレンド、市場動向、競合情報などを掲載する
コラム社員やアルムナイによる、専門知識や経験に基づいたコラムを掲載する
イベントレポート開催したイベントの様子や参加者の感想などを掲載する
求人情報アルムナイ向けの求人情報や、アルムナイを採用している企業の求人情報を掲載する

これらのコンテンツを定期的に配信することで、アルムナイは常に企業や業界とのつながりを感じ、コミュニティサイトへの愛着を深めることができます。

ただし、これらのコンテンツを運営側が用意するだけではなく、会員が自由に作成し、発信できる環境があることが理想的といえます。

アルムナイコミュニティ運営のポイント

運営体制の整備

円滑で持続可能なアルムナイコミュニティを運営していくには、しっかりと役割分担を行い責任を持って活動できる体制を構築することが重要です。

まずは、企業内における担当部署と責任者を明確化しましょう。多くの場合、人事部や広報部が担当となります。そして、コミュニティ運営の中核を担う「運営事務局」を設置します。運営事務局は、企業内担当者だけで構成するケースと、アルムナイをメンバーに加えるケースがあります。

運営体制パターンメリットデメリット
企業のみコミュニティの方向性を統一しやすいアルムナイの意見が反映されにくい
企業 + アルムナイアルムナイの意見を反映し、コミュニティ活性化に繋がる情報共有や意思決定に時間を要する可能性がある

運営体制を検討する際は、自社の状況や目指すコミュニティの姿に合わせて最適な方法を選択することが大切です。

がっちり運営態勢が固まったら、アルムナイコミュニティの目的を再確認しましょう。

採用コストを下げるのか?ブランディングを強化するのか?ナレッジの蓄積がメインなのか?

あれもこれもやると運営事務局が疲弊し、結局なにも得られないパターンに陥ります。

最初は必ず一点突破で着実に成果を積み上げ、徐々にやりたい事を拡散していくやり方がおすすめです。

積極的な情報発信

アルムナイコミュニティを活性化するためには、運営事務局が会員に向けて積極的に情報を発信することが重要です。

発信内容はイベント告知やサイト更新だけでなく、企業や社員の近況報告、業界ニュース、コラムなど、会員にとって有益な情報が含まれるべきでしょう。

発信頻度は適切に設定し、信頼性の高い情報を提供することが大切です。

情報を届ける手段としては、メール、サイト通知、SNSなどを効果的に活用し、会員のエンゲージメントを高めましょう。

参加しやすいイベント企画

アルムナイにとって参加しやすいイベントを企画することは、コミュニティの醸成に欠かせません。

イベント内容例概要
オンライン交流会オンラインで開催する交流会は、場所や時間に制約されず気軽に参加しやすい点が魅力です。
勉強会・セミナー専門知識やスキルを習得できる機会を提供することで、アルムナイのキャリアアップを支援できます。
懇親会・パーティー飲食を楽しみながら交流を深めることで、参加者同士の親睦を深めることができます。
ボランティア活動社会貢献活動を通して、アルムナイ同士の共通の価値観を育むことができます。
企業見学・オフィスツアー現社員との交流を通して、企業への理解を深めてもらうことができます。
ファミリーデー家族ぐるみで参加できるイベントは、アルムナイのライフステージの変化に対応し、長く関係を築くきっかけとなります。

これらのイベントは、定期的に開催したり、アルムナイの興味関心に合わせたテーマを設定したりするなど、工夫を凝らすことで、より多くの参加を促すことができます。

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まとめ

アルムナイコミュニティの活性化には、企業が積極的に情報を発信し、会員との関与を深めることが鍵となりますが、それだけだと成功の可否は事務局の熱量に左右されます。

企業や社員の近況報告、業界ニュース、コラムなどは事務局だけでなく、会員同士がお互いに情報発信し、共有し合う事ができます。

そういった価値ある体験がコミュニティメンバーの熱量を上げることになるため、そのための仕組みづくり、設計は念入りに行うようにしましょう。

以上のようにコミュニティへのエンゲージメントを効果的に高めることができれば、アルムナイネットワークを企業の成長や事業の活性化に活かすことが可能です。

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