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わかりやすい事業計画書の書き方と記入例|必須12項目を具体例つきで解説!
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「事業計画書を書かなければならないが、何をどう書けばいいかわからない」——そんな悩みを持つ方は少なくありません。書式や正解が明確に決まっていないだけに、初めて書く人ほど迷いやすい書類です。
本記事では、事業計画書に必要な12の項目を、記入例・具体的な文章の書き方つきでわかりやすく解説します。融資申請・社内承認・新規事業立ち上げなど、使う場面に応じたポイントも整理していますので、そのまま参考にしながら作成できます。
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目次
事業計画書とは?目的と使い場面

事業計画書とは、事業の方向性・市場・収益モデル・実行計画を一つの文書にまとめた資料です。読み手が「この事業は何をするのか」「儲かるのか」「リスクはないか」を判断できるように設計します。
主な使い場面は以下の通りです。
| 使い場面 | 主な読み手 | 重視される項目 |
|---|---|---|
| 銀行・日本政策金融公庫への融資申請 | 融資担当者 | 収支計画・返済計画・担保・根拠の確かさ |
| 社内新規事業の承認申請 | 経営層・役員 | 市場規模・差別化・リスクと対策 |
| 投資家へのピッチ | VC・エンジェル投資家 | ビジョン・スケーラビリティ・チーム |
| 補助金・助成金申請 | 審査担当者 | 社会的意義・実現可能性・数値根拠 |
| 自己整理・事業設計 | 自分・共同創業者 | 全項目の論理的一貫性 |
読み手によって重視される項目が異なります。本記事では汎用的に使える共通12項目を解説しますが、用途に応じて優先順位を調整してください。
事業計画書の書き方:わかりやすくするための3原則
項目の説明に入る前に、「読まれる・評価される」事業計画書に共通する書き方の原則を整理します。
原則① 数字と出典を必ず入れる
「市場が拡大しています」だけでは評価されません。中小企業庁の統計や経済産業省の調査など信頼できる公的データを根拠として明示することで、計画の信頼性が格段に上がります。
原則② 結論を先に書く(PREP法)
読み手は忙しいです。「なぜなら〜、したがって〜」より「結論:○○です。理由は〜」という構成のほうが伝わります。
原則③ リスクを正直に書く
リスクの記載が甘い計画書は「詰めが甘い」と判断されます。市場リスク・競合リスク・実行リスクを正直に書き、それぞれへの対策を示すことで信頼を獲得できます。
わかりやすい事業計画書の12項目と記入例
項目1:事業の概要(エグゼクティブサマリー)
役割: 計画書全体を1〜2段落で要約する。読み手が最初に読む最重要セクション。
記入例:
本事業は、地方の中小製造業者と大企業の調達担当者をオンラインでつなぐBtoB受発注マッチングプラットフォーム「〇〇」の構築・運営です。国内製造業のサプライチェーン多様化ニーズを背景に、月額利用料+成約手数料モデルで初年度売上1,500万円、3年後黒字化を目指します。
書き方のポイント:
- 「誰に・何を・どのように提供するか」を1文で言い切る
- 収益モデルと目標数値を必ず含める
- 全体を書き終えた後に最後に作成するのがコツ
項目2:事業理念・ビジョン・ミッション
役割: 事業の「なぜやるか」を示す。投資家・審査員が共感できるか判断する項目。
記入例:
ミッション: 地方製造業の技術と大企業の需要をつなぎ、日本のものづくり産業の持続的発展に貢献する。
ビジョン: 2030年までに国内の中小製造業1万社がデジタルで受発注できる社会を実現する。
書き方のポイント:
- ミッションは「現在進行形で何をしているか」
- ビジョンは「将来どんな世界を実現したいか」
- 自社の強み・創業経緯と自然につながる内容にする
項目3:解決する課題と対象顧客(ターゲット定義)
役割: 「誰の・どんな課題を解決するのか」を明確にする。ここが曖昧だと計画書全体が崩れる。
記入例:
ターゲット: 従業員50名以下の地方製造業(金属加工・樹脂成形)の経営者・営業担当
課題: 新規取引先の開拓を展示会・紹介に頼っており、年間の営業活動コストが売上の15〜20%を占めている。また、大企業からの急な調達ニーズに対応できる中小メーカーを見つける手段が限られ、調達リードタイムが長期化している。
書き方のポイント:
- ペルソナを設定し、具体的な属性(業種・規模・地域など)を記載する
- 課題は「現在どのように(不完全な形で)解決されているか」も添えると説得力が増す
項目4:市場規模(TAM・SAM・SOM)
役割: 「この事業がどれだけの規模の市場を狙えるか」を示す。融資・投資判断の重要指標。
記入例:
- TAM(全体市場): 国内製造業の受発注市場全体、約50兆円(経済産業省「工業統計調査」より)
- SAM(対応可能市場): 従業員100名以下の中小製造業の外部取引市場、約3兆円(推計)
- SOM(獲得目標市場): 初期3年間で対応エリア・業種を絞り、1億円規模の流通総額を目標とする
書き方のポイント:
- 必ず出典を明記する。根拠なし数字は信頼を失う
- TAM→SAM→SOMと段階的に絞り込むことで「現実的な計画」と評価される
- 「目安」「推計」は明記する
項目5:提供価値(Value Proposition)と競合との差別化
役割: 「なぜ顧客はこのサービスを選ぶのか」を一言で示す。
記入例:
提供価値: 審査済みの信頼できる製造業者のみが参加するクローズドネットワークにより、取引先候補の品質調査コストをゼロにする。
競合との差別化:
比較項目 本サービス 展示会 総合BtoBマッチング 審査・品質保証 あり(独自審査) なし なし 24時間オンライン対応 ○ ✕ △ 製造業特化 ○ △ ✕ 初期コスト 月額3万円〜 50万円〜/回 月額5万円〜
書き方のポイント:
- 競合を「ない」と書かない。代替手段を含めて正直に分析する
- 比較表(Markdown表)を使うと読み手に伝わりやすい
項目6:ビジネスモデル・収益構造
役割: 「どのように収益を得るか」を明確にする。
記入例:
収益モデル:
- 月額利用料(サブスクリプション): 出品企業向け 月額30,000円〜
- 成約手数料: 取引成立時に取引金額の3%
- プレミアム掲載(オプション): 検索上位表示・バッジ付与 月額10,000円〜
収益の見通し:
- 1年目:登録社数50社、流通総額3,000万円、売上900万円
- 3年目:登録社数500社、流通総額3億円、売上9,000万円(黒字化)
書き方のポイント:
- 収益ラインを複数設計すると安定性が伝わる
- 1年目・3年目・5年目など複数時点での目標を示す
項目7:マーケティング・顧客獲得戦略
役割: 「最初の顧客をどうやって獲得するか」と「どうスケールさせるか」を示す。
記入例:
フェーズ1(0〜6ヶ月):ハンズオン集客 地方工業会・商工会議所との連携による直接営業で初期30社を獲得。
フェーズ2(6ヶ月〜2年):デジタルマーケティング SEO・LinkedIn広告・業界専門誌への掲載でオンライン集客に移行。 CAC(顧客獲得コスト)目標:1社あたり5万円以下
フェーズ3(2年〜):紹介・コミュニティ拡大 既存ユーザーの紹介制度・コミュニティイベントによりバイラル獲得へ。
項目8:実行体制・チーム
役割: 「誰がこの事業を動かすか」を示す。特に融資・投資審査では代表者の経歴が重視される。
記入例:
代表者: 山田 太郎(40歳) 前職:大手製造業にて調達部門を10年間経験。サプライチェーン管理の実務知識を保有。
開発担当: エンジニア1名(外部委託、フルスタック開発経験5年)
アドバイザー: ○○商工会議所 専務理事(業界人脈・資金調達サポート)
書き方のポイント:
- 経験・実績・保有資格を具体的に記載する
- 不足しているリソースは「外部調達の計画」を示す
項目9:実行スケジュール(ロードマップ)
役割: 「いつ何をするか」をフェーズ別に示す。
記入例:
時期 マイルストーン 〜3ヶ月 市場調査・ユーザーインタビュー20件実施。MVP要件確定 〜6ヶ月 β版ローンチ。初期登録社数30社達成 〜12ヶ月 正式版リリース。月間流通総額500万円達成 〜24ヶ月 対応エリア拡大。登録社数200社・黒字化
項目10:収支計画(損益予測)
役割: 融資・投資判断で最も精査される項目。現実的な根拠ある数値が求められる。
記入例(概算):
初期投資(合計:約300万円)
- システム開発費:200万円
- 広告・PR費:50万円
- 運転資金(3ヶ月分):50万円
月次ランニングコスト(安定期)
- サーバー・システム保守:5万円
- 人件費(代表1名):30万円
- 広告費:10万円
- その他:5万円
- 合計:月50万円
黒字化ライン: 月売上50万円以上(登録社数約17社)
書き方のポイント:
- 「悲観・標準・楽観」の3シナリオで示すと信頼性が高まる
- 仮定の前提(例:「登録社数の月次増加率を5%と仮定」)を必ず明記する
- 根拠のない数値を書かない。概算は「目安」と明記する
項目11:リスクと対策
役割: 想定リスクを正直に開示し、対策を示すことで信頼性を高める。
記入例:
リスク種別 具体的リスク 対策 市場リスク 競合の大手参入 業界特化・審査制による差別化を先行強化 集客リスク 初期登録が集まらない ハンズオン営業で初期30社を確約後にローンチ 技術リスク システム障害 外部ベンダーとSLA締結・バックアップ体制構築 法規制リスク 取引仲介に関わる法令変更 弁護士による法務顧問契約を初期から締結
項目12:資金調達計画・返済計画(融資申請の場合)
役割: 借入先・金額・返済計画を明確にする。特に日本政策金融公庫など公的融資で必須。
記入例:
調達予定: 日本政策金融公庫「新規開業資金」300万円
返済計画:
- 返済期間:5年(元金均等返済)
- 月次返済額:5万円(金利1.5%想定)
- 返済原資:2年目以降の月次黒字分から充当
日本政策金融公庫の事業計画書フォーマットは公式サイトで無料公開されています。融資申請の際はこのフォーマットを活用することが推奨されます。
目的別:事業計画書の書き方の注意点
融資申請の場合(日本政策金融公庫・銀行など)
融資審査で最も重視されるのは「返済できるか」という一点です。収支計画・返済計画の現実性と、代表者の経歴・経験の説明に特に力を入れます。中小企業庁のミラサポplusでは創業計画書のひな型が無料で入手できます。
社内新規事業の承認申請の場合
経営層が判断するために必要な情報を「1枚サマリー+詳細別添」の構成で提出するのが現実的です。「なぜ今・なぜ自社か」という時間的・戦略的な必然性を最初のセクションで示すことが承認率を上げる鍵です。
新規事業の社内承認を通すための事業計画書の詳しい書き方は、新規事業の企画書の書き方と必須12項目|社内承認を通すポイントを解説でも解説しています。
補助金・助成金申請の場合
社会的意義・雇用創出効果・地域への貢献が評価軸に加わります。経済産業省の補助金ポータルで募集中の補助金を確認し、各補助金の審査基準に合わせた記述の優先順位調整が必要です。補助金の活用については、新規事業に使える補助金一覧もあわせてご参照ください。
デジタル・プラットフォーム型事業計画書の特有項目

「鶏と卵問題」への対処策を明記する
マッチングプラットフォームやC2Cサービスでは、供給側と需要側を同時に集める必要があります。「この問題をどう解決するか」は審査側から必ず問われます。初期集客の具体的な手順(どちらを先に・どんなインセンティブで)を計画書に明記しましょう。
ネットワーク効果とクリティカルマスの設計
プラットフォームは参加者が増えるほど価値が高まるネットワーク効果を持ちます。「何人・何社集まれば自走するか(クリティカルマス)」の仮説と、そこまでの資金・期間の設計を事業計画書に含めると説得力が格段に増します。
技術開発費とMVP戦略
デジタルサービスの場合、「いきなりフルスペックで開発するか」「MVP(最小限の機能)から始めるか」の戦略を明示します。MVP先行のほうが初期投資リスクを抑えられ、審査側にも好印象です。

実際に、「こども冒険バンク」(特定非営利活動法人フローレンス)は、企業が提供する体験コンテンツと子どもたちの体験機会をマッチングするプラットフォームを新規事業として構築した事例です。社会課題の解決という明確な事業理念のもとでプラットフォームを設計した取り組みは、事業計画書の「ビジョン・提供価値・市場の必要性」をどう表現するかの参考になります(事例詳細はこちら)。
事業計画書に関するよくある質問
Q. 事業計画書の書き方に決まった形式はありますか?
A. 決まった形式はありません。ただし使用目的(融資・補助金・社内承認・投資家)によって求められる内容が変わります。融資申請では日本政策金融公庫や銀行が指定するフォーマットを使用するのが一般的です。社内承認や投資家向けはパワーポイントのスライド形式が多く使われます。
Q. 事業計画書はどのくらいのページ数が適切ですか?
A. 読み手によって異なります。融資申請では指定フォーマットに従うため2〜5枚程度が標準です。社内承認向けは経営層が読むエグゼクティブサマリー1〜2枚+詳細別添の構成が現実的です。投資家ピッチの場合はスライド10〜15枚が目安です。長すぎる計画書は精読されにくくなります。
Q. 日本政策金融公庫の事業計画書の記入例はありますか?
A. あります。日本政策金融公庫の公式サイトでは「創業計画書」の記入例・書き方ガイドが無料公開されています。また、J-Net21(中小企業ビジネス支援サイト)でも記入例サンプルが掲載されており、初めての方には参考になります。
Q. 事業計画書に書く市場規模のデータはどこで調べればいいですか?
A. 信頼性の高い順に以下を活用することを推奨します。①経済産業省・総務省統計局・中小企業庁などの公的統計、②矢野経済研究所・IDC・Gartnerなど業界調査機関の公開レポート。ブログやまとめサイトの数値は出典が不明なことが多いため、必ず一次情報源を確認してから記載してください。
Q. 個人事業主・副業でも事業計画書は必要ですか?
A. 融資申請や補助金申請をしない場合は必須ではありませんが、作成することで自分の思考が整理され、事業の弱点や未検討の部分が見えやすくなります。また、金融機関との取引開始・テナント契約・外部への提案など予想外の場面で求められることがあります。簡易版でも作っておくと後々役立ちます。
Q. 事業計画書の収支計画の数字はどこまで正確に書けばいいですか?
A. 精度よりも「根拠と仮定の透明性」が重視されます。「売上単価〇〇円×月間顧客数〇〇名=月売上〇〇円」という形で計算過程を示し、仮定の前提を明記することが重要です。悲観・標準・楽観の3シナリオを示すと、現実感のある計画として評価されやすくなります。
わかりやすい事業計画書は「読み手の問いに答える文書」
事業計画書に正解の形式はありませんが、「この事業は何か」「市場はあるか」「儲かるか」「リスクは何か」「誰がやるか」という読み手の問いに順番に答えていく構造が、わかりやすい計画書の本質です。
本記事で解説した12項目を軸に、目的・読み手に合わせた優先順位で組み立ててください。特に数字の根拠と出典、リスクの正直な記載は、審査通過率を大きく左右します。
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