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社内ポータルサイトの作り方!手順・ツール・費用を徹底解説

社内ポータルサイトの作り方!手順・ツール・費用を徹底解説

2026年5月1日

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「社内ポータルサイトを作りたいけれど、何から手をつければいいかわからない」「SharePointと専用ツールのどちらを選べばいいか迷っている」——そうした悩みを抱える情報システム部門や総務・人事担当者は少なくありません。

この記事では、社内ポータルサイトの作り方を構成の検討から運用設計まで一連の流れで解説します。ツールの選び方・費用相場・よくある失敗パターンも合わせて整理しているので、検討の最初から最後まで参考にしてください。

目次

社内ポータルサイトとは?

社内ポータルサイトとは、社員が業務に必要な情報・ツール・連絡先・申請フォームなどに一か所からアクセスできる、社内向けWebサイトのことです。インターネット上のポータルサイト(Yahoo!など)の社内版と考えるとわかりやすいでしょう。

テレワーク等の柔軟な働き方に対応した勤務時間制度等の在り方に関する研究会でも、リモートワーク普及に伴う情報共有基盤の整備が重要課題として挙げられており、社内ポータルはその中核的なインフラと位置づけられています。

社内ポータルサイトでできること(主な機能)

機能カテゴリ具体例
情報共有・発信お知らせ・社内ニュース・規程・マニュアルの掲載
ツールのハブ勤怠・経費・稟議システムへのリンク一元化
社員情報組織図・社員名簿・プロフィールページ
コミュニティ機能社内掲示板・サークル活動・ナレッジ共有
申請・手続き各種フォーム・ワークフロー連携
検索社内文書・人物・ノウハウの横断検索

社内ポータルサイトを作る前に決めておくこと

ツールや構築方法を選ぶ前に、以下の3点を先に整理しておくと、後のすべての判断が速くなります。

① 目的と優先課題を明確にする

社内ポータルサイトには「情報伝達の一元化」「ツールのハブ化」「コミュニケーション活性化」など複数の用途があります。すべてを同時に解決しようとすると構築・運用コストが肥大化します。「最初に解決したい課題を1〜2つ絞る」ことがスタートの原則です。

よくある課題と対応する機能の例:

解決したい課題対応する機能の例機能の具体的な役割
情報の散在
(規程・手順書が探せない)
文書管理・全文検索機能散らばった資料を一元管理し、キーワード一つで必要な情報へ即座にアクセス。
コミュニケーションの希薄化
(相談相手がわからない)
社員名簿・プロフィール・組織図各社員のスキル、担当業務、顔写真を可視化し、適切な相談相手を見つけやすくする。
情報浸透の停滞
(経営方針が届かない)
お知らせ・社長メッセージ・動画配信リアルタイムな方針共有や動画によるメッセージ発信で、組織の一体感を醸成。

② 対象ユーザーと利用環境を把握する

  • 全社員向けか、特定部門向けか
  • PCのみか、スマートフォンからもアクセスするか
  • 社外からのVPNアクセスが必要か
  • 高齢層・ITリテラシーが低い社員への配慮は必要か

③ 運用体制を決める

社内ポータルサイトの多くが「作ったものの更新されない」状態に陥ります。情報更新の担当部門・承認フロー・更新頻度をあらかじめ決めておくことが、長期的な活用につながります。

社内ポータルサイトの正解は「社員が業務に必要な情報へ、最短5秒で到達できるハブ(中継地点)」を作ることです。

社内ポータルサイトの作り方:5つのステップ

Step 1|要件定義:機能・対象・セキュリティ要件を整理する

構築に入る前に「要件定義書」を作成します。最低限まとめておくべき項目は以下の通りです。

要件カテゴリ検討すべき主な項目具体的な内容・例
機能要件必須機能/推奨機能の整理システムが「何ができるべきか」のリストアップ。優先順位(Must/Want)の決定。
非機能要件パフォーマンス・環境要件アクセス可能端末(PC・スマホ)、レスポンス速度、同時接続数の目安。
セキュリティ要件認証・安全性の確保SSO(シングルサインオン)連携、IPアドレス制限、操作ログ取得の要否。
アクセス権限コンテンツの出し分け部門別・役職別で表示する情報や操作権限をどこまで制限するか。
移行・連携外部システムとの接続既存の社内システム(勤怠・経費・HRツール等)とのデータ連携や移行の有無。

Step 2|ツール・構築方法の選定

後述する「ツール比較」を参考に、要件に合ったプラットフォームを選びます。主な選択肢は「SharePoint」「社内ポータル専用SaaS」「CMS(WordPressなど)」「カスタム開発」の4つです。

Step 3|設計:情報構造(IA)とUI設計

ツールが決まったら、サイトの情報構造(どのページに何を置くか)を設計します。

  • トップページ:更新頻度の高い情報(お知らせ)+よく使うリンク
  • グローバルナビ:5〜7項目に絞る(多すぎると迷子になる)
  • 検索機能:コンテンツが増えるほど重要度が高まる

この段階でワイヤーフレーム(ページ構成の簡易図)を作成し、主要ユーザー(社員)に事前確認を取るとリリース後の修正コストを抑えられます。

Step 4|構築・コンテンツ移行

ツール設定・デザイン適用・既存コンテンツの移行を行います。CMSやSaaSであれば管理画面での設定が中心ですが、カスタム開発の場合はここが最も工数のかかるフェーズです。

コンテンツ移行の優先順位(一例)

優先度移行するコンテンツ理由・目的
高(最優先)全社員共通の規程・マニュアル類業務遂行に不可欠であり、閲覧頻度が最も高いため。
組織図・社員名簿社内コミュニケーションの起点となり、利便性を即座に向上させるため。
各種申請フォームへのリンク既存フローを止めず、社内ポータルを「業務の入り口」として定着させるため。
低(段階的)部門ごとのローカル情報部署固有のナレッジなど。運用が落ち着いた後に順次追加し、情報の厚みを出す。

Step 5|テスト・リリース・定着化支援

  • テスト
    主要ブラウザ・スマートフォンでの表示確認、リンク切れチェック、権限設定の検証
  • リリース
    全社メールでの告知、部門長・管理職への事前説明
  • 定着化支援
    利用マニュアルの配布、FAQ整備、最初の3ヶ月は更新頻度を上げて「生きているサイト」を演出する

ツール・構築方法の比較と費用相場

主な選択肢の比較

方法初期費用目安月額費用目安向いているケース
SharePoint(Microsoft 365)0円〜(ライセンス込みなら別途)既存M365契約に含まれる場合ありMicrosoft製品を既に導入済みの企業
Google Sites(Workspace)0円Workspaceライセンス費用に含むGoogle Workspaceユーザー・小〜中規模
社内ポータル専用SaaS(国内)10〜50万円程度10〜30万円程度中規模〜大規模・充実した標準機能が必要な場合
WordPress(自社サーバー)5〜30万円程度(環境構築)サーバー費数千円〜低コスト重視・IT担当者が内製管理できる場合
カスタム開発200〜1,000万円程度保守・運用費10〜30万円程度独自機能・他システムとの深い連携が必要な場合

注意:上記はあくまで市場参考値(目安)です。規模・機能・ベンダーによって大きく変わります。複数社への相見積もりを強く推奨します。

SharePointを選ぶ場合の注意点

Microsoft 365を既に導入している企業では、追加費用なしで利用できるSharePointが最初の選択肢として挙がります。ただし、以下の点に注意が必要です。

  1. デザインの自由度が低い
    標準テンプレートからの逸脱には開発知識が必要
  2. 権限設定が複雑
    サイトコレクション・サブサイトの概念が独特で、設計を誤ると後から直しにくい
  3. 定着に時間がかかる
    UI/UXが他のMicrosoft製品に寄っており、ITリテラシーの低い社員には使いにくいケースがある

SharePointで運用がうまくいかなかった企業が、専用SaaSやカスタム開発へ移行するケースも珍しくありません。

社内ポータルが「使われなくなる」本当の理由

多くの社内ポータルに関する解説は、「機能一覧」や「ツール比較」で終わっています。しかし、実際に導入後に最もよく聞かれる声は「作ったが誰も使わない」というものです。

使われなくなる理由の多くは、ツールや機能ではなく「更新の仕組み」と「発見性の設計」にあります。

更新の仕組みが崩れる3つのパターン

パターン①:更新担当者が不明確

「情報システム部が管理する」と決めたが、各部門のローカル情報(部門規程・FAQ・担当者リスト)は誰が更新するか決まっていない。結果として、古い情報が放置され、社員の信頼を失う。

→ 対策:部門ごとに「コンテンツオーナー」を1名指名し、更新サイクル(月次 or 四半期)を明文化する。

パターン②:承認フローが重すぎる

掲載内容のすべてに上長承認が必要な設計にしてしまい、情報更新のリードタイムが1週間以上かかる。タイムリーな情報発信ができず、利用者が「見ても情報が古い」と学習してしまう。

→ 対策:コンテンツの種類別に承認フローを分ける(緊急のお知らせは即時掲載可/規程改定は承認必須など)。

パターン③:検索で目的の情報にたどり着けない

コンテンツが増えるにつれて、ナビゲーション構造では目的の情報に到達できなくなる。検索機能が貧弱なまま放置されると、社員は「ポータルより直接Slackで聞く」行動に戻ってしまう。

→ 対策:半年に一度、ユーザーが実際にどの情報をよく探しているかをアクセスログ・検索キーワードで確認し、トップページの導線を見直す。

企業における社内ポータル構築の実例

東証プライム市場に上場するアズビル株式会社では、日本全国・海外拠点に分散する社員同士のつながり強化を目的に、社内コミュニティプラットフォーム「iishare(アイアイシェア)」を構築しました。

部署紹介・社員自己紹介・社内ブログという3つの機能を中核に据え、部署を超えた社員間のコミュニケーション活性化と、企業理念の浸透を同時に実現しています。既製SaaSの標準機能に収まらない独自の体験設計を実現するために、カスタムプラットフォームという選択が取られた事例です(事例詳細はこちら)。

社内ポータルサイトの構築:外注 vs 内製 vs カスタム開発の選び方

内製(SharePoint/Google Sites/WordPress)が向いている場合

  • IT人材が社内にいて、継続的な管理・改修ができる
  • 予算が限られており、まず小さく試したい
  • 必要な機能がシンプルで、標準機能で賄える

専用SaaSが向いている場合

  • 内製管理の工数を最小化したい
  • サポート・セキュリティアップデートを外部に任せたい
  • テンプレートで十分な品質の見た目・機能が得られる

カスタム開発が向いている場合

  • 既存の社内システム(HR・勤怠・経費・CRM)と深く連携させる必要がある
  • 独自の権限設計・ワークフロー・UI/UXが求められる
  • 中長期で見たとき、SaaS月額費用よりも自社資産として持ちたい
  • 社員数が大規模(1,000名超)で、スケーラビリティを確保したい

社内ポータルサイトの作り方でよくある質問

  1. Q. 社内ポータルサイトを無料で作る方法はありますか?

    はい、Google SitesやSharePoint(Microsoft 365の既存ライセンスがある場合)は追加費用なしで利用できます。ただし、デザインの自由度・機能の拡張性・サポートの充実度に制限があります。まずは無料ツールで試してみて、要件が合わなければ有料SaaSやカスタム開発へ移行するのが現実的なアプローチです。

  2. Q. 社内ポータルサイトを作成するツールには何がありますか?

    主な選択肢は①Microsoft SharePoint、②Google Sites、③国内専用SaaS(ガルーン・IntranetSSBBなど)、④WordPress、⑤カスタム開発の5つです。自社の既存環境・予算・必要機能に応じて選定することを推奨します。

  3. Q. 社内ポータルサイトの料金相場はいくらですか?

    無料ツール活用から始められる一方、専用SaaSなら月額10〜30万円程度、カスタム開発なら初期費用200〜1,000万円程度が市場の目安です。社員規模・必要機能・連携システムの数によって大きく変わるため、複数社への見積もり比較を推奨します(上記はあくまで参考値)。

  4. Q. 社内ポータルサイトは本当に必要ですか?

    規模が小さい(20〜30名以下)場合は、チャットツール(Slack・Teams)とドキュメント共有(Google Drive・Notion)で代替できるケースもあります。一方、社員数が増えるほど「情報の散在」「新入社員のオンボーディングコスト」が課題になりやすく、社内ポータルの費用対効果は高くなります。特に拠点・部門が複数ある企業では、早期の整備が効果的です。


  5. Q. 社内ポータルサイトのセキュリティはどう担保すればいいですか?

    最低限の対策として①シングルサインオン(SSO)による認証統合、②IP制限(社内ネットワークまたはVPNからのみアクセス許可)、③ロールベースのアクセス制御(部門・役職ごとの表示制御)の3点を検討してください。クラウド型SaaSの場合はベンダーのセキュリティ認証(ISO 27001等)の取得状況も確認することを推奨します。

社内ポータルサイトの作り方は「目的→ツール選定→運用設計」の順で

社内ポータルサイトの構築で最も大切なのは、ツールを先に決めないことです。「何のために」「誰が使うために」「どう運用するか」を先に固めることで、適切なツール・費用・体制の判断ができます。

構築方法は無料ツールから本格的なカスタム開発まで幅広い選択肢がありますが、自社の課題・規模・既存システム環境に合った判断が成功の鍵です。特に既製ツールでは要件を満たせない場合や、他システムとの連携を深く設計したい場合は、カスタム開発も視野に入れることをおすすめします。

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