マーケティングBLOG

AI駆動開発会社の選び方|3つのタイプと依頼前に確認したい7つのこと
導入実績800サイト以上!!
「カスタメディア」の事例ダウンロードは
こちら
AI駆動開発会社とは、生成AIを開発の各工程に組み込み、従来より少ない人数・短い期間でシステムを作る開発会社や支援会社のことです。
依頼先は実績や「何倍速くなるか」で比べられがちですが、結果を大きく左右するのは「誰が作り、契約が終わった後に何が自社に残るか」という依頼の形です。本記事では、AI駆動開発会社の3つのタイプと自社に合うタイプの見分け方、依頼前に確認したいことを事業担当者向けに解説します。
⇒ 900件以上の構築実績から生まれた『型』でリスクを抑える。AI駆動セルフ開発ツール『S-MASE』の詳細を見る
目次
AI駆動開発会社とは?「AIで作る会社」と「AIを作る会社」の違い

AI駆動開発会社は、AIを「作り方」に使う会社です。AIを組み込んだシステムを作る「AI開発会社」とは、頼める内容が異なります。
AIシステムを作る「AI開発会社」とは別もの
AI駆動開発とは、要件の整理から設計、実装、テストまでの工程で生成AIを使い、人は判断と確認を担う開発の進め方です。定義や進め方は「AI駆動開発とは?従来開発との違い・やり方・注意点」で詳しく解説しています。
そのため、AI駆動開発会社に頼んで出来上がるのは、会員サイトや業務システムなど、AI機能を持たないシステムであることも少なくありません。
一方、「AI開発会社」と呼ばれる会社の多くは、画像認識やチャットボットのように、AIそのものを組み込んだシステムを作ります。検索結果でも両者は混ざって表示されるため、問い合わせの前に「作り方としてAIを使いたいのか、AI機能が欲しいのか」を整理しておくと、依頼先を絞りやすくなります。なお、両方を手がける会社もあります。
依頼すると、何が変わる?
期待できるのは、少ない人数・短い期間で形にできることです。ただし、見積もりや契約の仕組みまで変わっているとは限りません。
NECは2026年10月の説明会で、AIが設計・開発・テストの大半を担うグループ会社「AI Native Factory」の半年間の成果を説明しました。報道によると、示された生産性の数字は「従来なら7人で1年ほどかかる」という経験則と比べたものです。また、長年改修されてきた既存システムでは、設計書とプログラムの食い違いがAIにとってノイズとなり、品質が上がらなかったケースもあったといいます。価格の決め方についても、同社の石川竜矢社長は、人月(作業する人数×期間)にもとづく形から移行できている状態ではないと述べています
(出典:Business Insider Japan、2026年10月9日)。
AIで速くなる工程は確かにあります。しかし、その効果が自社の案件にも当てはまるのか、速くなった分が価格に反映されるのかは、会社ごとに確かめる必要があります。
AI駆動開発会社は3つのタイプに分かれる

AI駆動開発の会社・サービスは、「誰が作るか」によって、受託開発型・内製化/伴走支援型・ツール/基盤提供型の3つに分けられます。1社が複数の形を用意していることも多いため、会社名より先に「頼みたい形」を決めると選びやすくなります。
| 受託開発型 | 内製化・伴走支援型 | ツール・基盤提供型 | |
|---|---|---|---|
| 誰が作るか | 開発会社 | 自社のチーム(支援会社が教え、並走する) | 自社(用意された仕組みの上で作る。提供会社が伴走する場合もある) |
| 向いている状況 | 社内に開発の人手がない。作るものがある程度決まっている | 今後も社内でAIを使って開発を続けたい | 試作と検証を何度も繰り返したい。作りたいものが基盤の得意な形に合う |
| 費用の主な考え方 | 開発費(人月や工程ごとの見積もり)+保守費 | 研修・伴走の費用(期間や人数で決まることが多い) | 初期費用+月額費用など |
| 契約後に自社に残るもの | 成果物(コード・設計書)。権利と引き渡しの範囲は契約による | 社内の開発の進め方と人材 | 作ったサービス。基盤を使い続ける前提が多い |
| 注意したい点 | 中身を理解している人が社内に残りにくい | 社内で人と時間を確保する必要がある | 基盤に合わない機能は作りにくい。やめるときの条件を確認する |
受託開発型|要件を伝え、作ってもらう
従来の受託開発と同じく、要件を伝えて開発会社に作ってもらう形です。違いは、開発会社の中でAIを使い、工程を短くしたり確認の抜けを減らしたりする点にあります。
例えばテックファームは、各工程でAIを使う開発を「要件定義から成功まで伴走します」と案内し、使うAIは特定のツールに縛られず選ぶとしています。トランスコスモス・デジタル・テクノロジーは、従来のウォーターフォール型開発を踏襲しながら工程を短縮する手法「Waterfall Boost」と、上流工程から品質を作り込む品質エージェント「QA Agent」を提供しています。
社内に開発の人手がない場合に頼りやすい一方、中身を理解している人が社内に残りにくい点は、従来の外注と変わりません。
内製化・伴走支援型|自社のチームがAIで作れるようにする
自社のエンジニアや担当者がAIを使って開発できるよう、研修や合同チームで支援してもらう形です。支援会社は、最終的に手を離れることを前提に関わります。
クラスメソッドは、3時間前後のオンライン講習(50万円〜)、1日の集中ワークショップと1か月のフォローアップ(100万円〜)、組織全体への展開支援と6か月の伴走型コンサルティング(要相談)を用意しています。最も手厚い形では、同社のエンジニア2名・デザイナー1名・スクラムマスター1名に、依頼側のプロダクトオーナー1名とエンジニア3〜4名が加わる合同チームを作ります。Exa Frontier Edgeの内製化支援では、業務知識を持つ現場の担当者が設計に参加し、要所で同社の専門家がレビューしながら、段階的に自走できる状態を目指すとしています。
注意が必要なのは依頼側の負担で、人と時間を出せないと、研修を受けても開発が社内に定着しにくくなります。
ツール・基盤提供型|用意された仕組みの上で、自社で作る
AIで画面やデータベースを生成できる開発ツール・基盤を使い、自社で作る形です。ツールの提供会社が、使い方や設計の相談に伴走することもあります。言葉で頼むと動くアプリができる「アプリ生成型」のコード生成AIを、企業向けに支援つきで提供する形と考えるとわかりやすいかもしれません。
弊社の「カスタメディアプラットフォーム」もこのタイプです(後ほど詳しくご紹介します)。作りたいものが基盤の得意な形に合っていれば、短い期間で試作と修正を繰り返せます。一方で、基盤に合わない機能は作りにくく、契約を終えたあとの扱いも基盤ごとに異なります。
3つのタイプに優劣があるわけではありません。どれが合うかは、社内の体制と、作るものの性質で変わります。
自社に合うタイプの見分け方

次の3つの問いに順に答えると、合うタイプが見えてきます。
社内に、AIが書いたコードを確認できる人はいるか
いない場合、内製化・伴走支援型から始めるのは難しくなります。AIの出力は、もっともらしい誤りを含むことがあり、社内に確認できる人がいないまま自社で作ると、問題に気づけないためです。その場合は、受託開発型か、確認まで含めて支援を受けられるツール・基盤提供型のほうが安全です。
作るのは試作か、長く運用するシステムか
新規事業の仮説を確かめる試作なら、早く形にして作り直せることが重要です。ツール・基盤提供型や、小さく始められる受託が合います。一方、基幹システムのように長く運用し、他のシステムとつなぐものは、設計の自由度と保守の体制を重視して受託開発型を中心に考えます。長年改修されてきたシステムでは、前述のNECの例のように、AIの効果が出にくい場合もあります。
今後も社内でAI開発を続けたいか
一度作って終わりではなく、社内で改善を回し続けたいなら、内製化・伴走支援型が候補になります。依頼のたびに外部に頼む状態から抜け出すことが目的になるため、費用は「作ったもの」ではなく「身につけた力」に払う形です。
開発は誰が担う?
新規事業のプラットフォームを、自社主導で試しながら作りたい場合の選択肢の一つが、弊社の「カスタメディアプラットフォーム」です。AI駆動セルフ開発ツール「S-MASE」を使い、お客様ご自身がプロンプトからインフラ・データベース・画面を自動生成し、カスタメディアが伴走します。
900件以上の構築実績から生まれたプラットフォームの「型」を土台にするため、マッチングやEC、コミュニティといった仕組みの裏側のリスクを抑えやすく、MVPで試した内容を同じ基盤のまま本開発に生かすことができます。
⇒ 900件以上の構築実績から生まれた『型』でリスクを抑える。AI駆動セルフ開発ツール『S-MASE』の詳細を見る
AI駆動開発会社に依頼する前に確認したい7つのこと

問い合わせや見積もりの段階で次の7つを聞いておくと、契約後の行き違いを減らせます。経済産業省が2025年2月に公表した「AIの利用・開発に関する契約チェックリスト」も、データの扱いや成果物の権利を契約前に確かめるよう整理しています。
①どの工程で、どのAIサービスを使うのか
まず、要件定義・設計・実装・テストのどこでAIを使い、どの会社のAIサービスを使うのかを聞きます。AI駆動開発会社は、他社のAIサービスを利用する立場でもあるからです。
チェックリストでも、サービスの提供者が別の事業者の汎用的なAIサービスを組み込む場合、その会社は依頼側に対しては提供者、AI事業者に対しては利用者になると整理されています。つまり、自社の情報がどこまで届くかは、依頼先の先にあるAIサービスの規約にも左右されます。
②渡した資料やコードは、AIの学習に使われないか
次に、仕様書・業務データ・既存のソースコードなど、自社が渡すものの扱いを確認します。チェックリストは、ベンダが受け取った情報を自らの学習に使う定めがある場合、それを許容できるかは「慎重な判断を要する」としています。
具体的には、依頼先との契約に目的外利用の禁止があるか、依頼先が使うAIサービスで学習への利用が止められているか、契約終了後にデータを消去するかの3点です。顧客情報などの個人データを渡す場合は、個人情報保護法上の扱いも整理しておく必要があります。
③AIが書いたコードを、誰がどう確認するのか
AIの出力には、不正確な内容や他者の権利を侵害する内容が含まれる可能性があります。チェックリストは、ベンダの保証があるかどうかにかかわらず、利用目的に応じて正確性や適法性を評価し、人による確認を行うことが必要だとしています。
そのため、レビューを誰が行うのか、テストやセキュリティ診断をどこまで含むのかを見積もりの段階で聞いておきます。確認そのものにAIを使う会社もありますが、最終的に誰が責任を持って判断するのかは別に確かめましょう。AIが書いたコードにどのようなリスクがあるかは、「バイブコーディングとは?意外と危険なセキュリティリスク」で詳しく解説しています。
④「◯倍速い」は、どんな条件での数字か
「開発期間が◯分の1」「従来の数倍」といった数字は、何と比べ、どのような案件で出たものかを聞きます。前述のNECの例でも、生産性の数字は経験則にもとづく比較で、長く改修されてきたシステムでは品質が上がらないケースがありました。
自社の案件に近い条件(新規か既存の改修か、規模、扱うデータ)での実績を聞くと、その数字が自社に当てはまるかを判断しやすくなります。成果と失敗の両面は、「AI駆動開発の事例から学ぶ!現場エンジニアのリアルな成果と失敗」もあわせてご覧ください。
⑤見積もりは人月か、何に対して払うのか
見積もりの単位も確認します。人月の見積もりは、作業する人数と期間に単価をかけて決まるため、@ITの記事ではAI駆動開発カンファレンスでのULSコンサルティング・漆原茂会長の講演を紹介する中で、「受注側は、案件が長期化するほど売り上げが伸びる」構造だと説明しています。同じ記事では、AIを使いこなせる会社とそうでない会社の差が広がり、依頼先によって見積もりに大きな開きが生じつつあるとも指摘しています。
AIで作業が速くなっても、人月のままなら価格に反映されにくい場合があります。工程ごとの固定価格か、期間と人数で決まるのか、月額の利用料かを聞き、相見積もりでは単位をそろえて比べることが重要です。
⑥完成の責任と、成果物の権利は誰にあるか
契約が請負(完成した成果物に対価を払う)か準委任(作業そのものに対価を払う)かで、開発会社が完成させる義務を負うかどうかが変わります。チェックリストも、完成義務は請負型の契約で特に問題になるとし、知的財産権を侵害しないことや仕様に合っていることの保証についても、請負か準委任かで左右される面があると整理しています。
あわせて、AIが生成した部分を含む成果物の権利が自社に移るのか、保証や責任の上限がどう定められているかも確認します。AIで作ったものの著作権の考え方は、「コード生成AIとは?ツールの種類と選び方」で紹介しています。
⑦契約が終わった後も、自社で直し続けられるか
最後に、契約終了後の姿を確認します。ソースコードや設計書、データが引き渡されるのか、別の会社や自社で直し続けられるのかで、数年後の選択肢が大きく変わります。チェックリストも、成果物が提供されない場合に、保守・運用などを十分に行えるかを事前に検討するよう求めています。
これは受託開発型だけでなく、ツール・基盤提供型でも重要です。基盤の上で作ったサービスは、その基盤を使い続ける前提になることが多いため、利用をやめるときにデータを取り出せるか、乗り換える場合の条件はどうかを聞いておきます
よくある質問
Q. AI駆動開発を外注すると、費用はいくらかかりますか?
依頼の形と規模で大きく変わるため、相場を一概には示せません。受託開発型は開発費と保守費、内製化・伴走支援型は研修や伴走の期間、ツール・基盤提供型は初期費用と月額費用が中心で、公開例ではクラスメソッドの研修が50万円〜です(2026年10月13日時点)。
Q. 既存システムの改修も、AI駆動開発で頼めますか?
頼めます。ただし、設計書と実際のプログラムが食い違っているとAIの効果が出にくいことがあるため、手元の設計書がどこまで最新かを依頼前に確認しておくと、見積もりの精度も上がります。
Q. 大手とスタートアップ、どちらに頼むべきですか?
会社の規模よりも、依頼したい形(3つのタイプ)と、7つの確認項目への答えで選ぶことをおすすめします。同じ会社が受託と内製化支援の両方を用意していることもあります。
Q. いきなり本開発ではなく、小さく試すことはできますか?
できます。短期の研修から始める内製化支援や、試作と検証を繰り返せるツール・基盤があり、社内で小さく試す進め方は「バイブコーディングを企業で始める方法」でも紹介しています。試作をそのまま本開発に使えるのか、作り直しになるのかは事前に確認しておきましょう。
まとめ|AI駆動開発会社は「誰が作り、何が残るか」で選ぶ
AI駆動開発会社は、受託開発型・内製化/伴走支援型・ツール/基盤提供型の3つに分かれます。比べるべきは「何倍速いか」よりも、誰が作り、AIが書いたものを誰が確認し、契約が終わった後に何が自社に残るかです。
まずは、社内に確認できる人がいるか、作るのは試作か長く使うシステムか、社内で開発を続けたいかの3点から、合うタイプを決めてください。そのうえで候補の会社に7つの確認項目を聞けば、見積もりの金額だけでは見えない違いを比べやすくなります。
AI駆動開発で、新規事業のプラットフォームを形にしたい方へ

カスタメディアでは、AI駆動セルフ開発ツール「S-MASE」を使い、お客様ご自身で開発を進めていただきながら、私たちが伴走する形でプラットフォームづくりを支援しています。「自社にはどのタイプが合うのか」「試作から本開発までどう進めるか」といった段階から、課題の整理を含めてご相談いただけます。
