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プラットフォーム開発の進め方|手法の選び方・費用と期間・発注のポイント

2026年10月21日

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プラットフォーム開発とは、マッチングサイトやマーケットプレイスのように複数の利用者をつなぐ「場」となるWebサービスを作ることです。

開発会社と手法さえ決まれば進むと思われがちですが、実際には検証・要件定義・発注の各段階で何を決めるかで、費用も完成までの期間も大きく変わります。この記事では、開発の流れに沿って各段階の判断のポイントを整理し、詳しく知りたい段階の解説記事へご案内します。

プラットフォーム開発とは

プラットフォーム開発とは、サービスを提供する人と利用する人など、立場の違う利用者が集まって取引や交流をする仕組みを作ることです。通常の業務システムと違い、集まる人が増えるほど価値が上がるように、両方の側の使い勝手を設計する点に特徴があります。

「開発プラットフォーム」とは別のもの

「プラットフォーム開発」で調べると、開発ツールや、1つのプログラムでiPhoneとAndroidの両方のアプリを作る「クロスプラットフォーム開発」の解説も多く出てきます。これらは開発に使う道具や手法の話で、この記事で扱う「場」としてのプラットフォームとは別のものです。

プラットフォームという言葉そのものの意味は、プラットフォームとは?意味・種類・ビジネスへの活用で解説しています。

プラットフォーム開発とは、サービスを提供する人と利用する人など、立場の違う利用者が集まって取引や交流をする仕組みを作ることです。通常の業務システムと違い、集まる人が増えるほど価値が上がるように、両方の側の使い勝手を設計する点に特徴があります。

開発は5つの段階で進む

プラットフォーム開発は、構想→検証→要件定義→開発→リリース・運用の順に進みます。どの段階で迷っているかによって、読むべき情報も変わります。

段階ごとに決めることは、構想ではどの型で誰と誰をつなぐか、検証では需要と使い勝手、要件定義では必要な機能と法令への対応、開発では手法と開発会社、運用では集客と改善です。以下、この順に解説します。

開発の前に決めておく3つのこと

開発を始める前に、少なくとも「どの型で作るか」「どちらの利用者を先に集めるか」「どこで収益を得るか」の3つを決めておく必要があります。ここが決まっていないと、開発会社に見積もりを頼んでも、範囲が定まらず金額の幅が大きくなります。

どの型のプラットフォームか

マッチング型、フリマ・マーケットプレイス型、コミュニティ型など、型によって必要な機能は大きく変わります。たとえばマーケットプレイス型なら決済や出品者の管理が中心になり、コミュニティ型なら投稿やメンバー管理が中心になります。

先に集めるのはどちら側か

プラットフォームには「出品者がいないと購入者が来ず、購入者がいないと出品者も来ない」という問題があります。そのため、最初の段階でどちら側を優先して集めるかを決め、その側が使う機能から作る進め方がよくとられます。

どこで収益を得るか

成約ごとの手数料、月額の会員料金、掲載料など、収益の取り方によって決済や会員管理の作りが変わります。型の選び方や収益モデルの考え方は、プラットフォームの作り方|成功するための5つの要素と構築手順で詳しく解説しています。

開発手法の選び方

構想が固まったら、次はどう作るかです。結論から言うと、独自の仕組みがどこまで必要か、どれだけ早く出したいか、出したあとどれだけ変えていくかの3つで選びます。

4つの手法の違い

プラットフォームの開発手法は、主に次の4つです。

手法進め方向いている状況注意点
スクラッチ開発すべてを一から作る他にない仕組みが事業の中心になる期間と費用がかかり、完成まで市場で試せない
パッケージ開発既製のシステムに手を加える一般的な機能で始められるパッケージにない機能の追加は難しいことがある
ノーコード開発プログラムを書かずにツールで作るまず小さく試したい利用者が増えたときや、細かい変更に限界がある
型を使う開発実績のある「型」をもとに、必要な部分を作り込む早く出しつつ、独自の部分も作りたい型と事業のずれがないかを最初に確認する

スクラッチとパッケージの違いは、パッケージ開発とスクラッチ開発の違いで詳しく比べています。

型を使う開発とAI駆動開発

最近は、生成AIに画面やプログラムを作らせる「AI駆動開発」も広がっています。AIで作れる範囲が広がった分、何を作るかを人が決めることの重要性は、むしろ増しています。

AI駆動開発の考え方と注意点は、AI駆動開発とは?従来開発との違い・やり方・注意点をご覧ください。

迷ったときは「出したあと」から考える

手法で迷ったときは、リリース後に何を変えたくなりそうかを考えてみてください。プラットフォームは、利用者の反応を見て機能を足したり変えたりすることが前提のサービスです。最初の作りやすさだけで選ぶと、あとから変えられずに作り直すことになりかねません。

小さく作って確かめる:プロトタイプ・PoC・MVPの使い分け

手法が決まっても、いきなりすべての機能を作るのは避けたほうが安全です。本開発の前に、何を確かめたいかに合わせて、プロトタイプ・PoC・MVPのいずれかで小さく試します。

3つの違いは、確かめる対象です。

  • プロトタイプ
    画面や操作の流れを試作して、使い勝手や関係者の認識のずれを確かめる。進め方はプロトタイプ開発とは?で解説しています。
  • PoC(概念実証)
    技術的に実現できるか、期待した効果が出るかを確かめる。目的と成功基準の決め方はPoC開発の進め方をご覧ください。
  • MVP(必要最小限の製品)
    最小限の機能で実際に公開し、利用者が使い続けるか、お金を払うかを確かめる。詳しくはMVP開発とは?で解説しています。

プラットフォームの場合、とくに重要なのはMVPです。2つの側の利用者が実際に集まり、取引が生まれるかどうかは、作って公開してみないとわからないためです。

要件定義で落としやすい、プラットフォーム特有の機能

検証で手応えが得られたら、本開発に向けて要件を固めます。プラットフォームでは、利用者の画面だけでなく、運営する側の機能と、法律が求める仕組みまで要件に入れておくことが重要です。

必要になる主な機能

プラットフォームで必要になることが多い機能は、次のとおりです。型によって不要なものもあるため、要件定義の確認表としてお使いください。

機能内容の例見落としやすい点
会員登録・本人確認利用者の登録、出品者・提供者の審査立場ごとに登録項目と審査が違う
検索・マッチング条件での検索、おすすめ、応募や依頼件数が少ない立ち上げ期の見せ方
メッセージ利用者どうしのやりとり不適切なやりとりへの対応
決済支払い、手数料の差し引き、出品者への入金決済の方式によって法律の確認が必要
レビュー・評価取引後の評価、表示のルール不正な評価への対応
問い合わせ・通報運営への連絡窓口、違反の通報対応する人と手順まで決める
運営の管理画面会員・取引・売上の管理、掲載の停止運営の人数で回せる作りにする

このうち決済は、支払いを運営がいったん預かる「エスクロー決済」を使うことが多い部分です。仕組みと注意点はエスクロー決済とは?で解説しています。

法律が求める仕組みも要件に入れる

モノやサービスを売り買いする場を運営する場合は、「取引デジタルプラットフォームを利用する消費者の利益の保護に関する法律」(令和3年法律第32号、2022年5月1日施行)も確認が必要です。この法律の第3条は、運営者に次の3つの措置を講じる努力義務を定めています。

3つの措置は、①消費者が販売業者と円滑に連絡できるようにする、②販売条件などの表示について苦情があれば調査するなどの措置をとる、③必要に応じて販売業者に所在などの情報の提供を求める、です。努力義務であっても、あとから機能を足すより、要件定義の段階で入れておくほうが手戻りは小さくなります。

なお、措置の概要と実施状況は開示することも求められています。自社のプラットフォームが対象になるか、どこまで対応するかは、消費者庁の資料や専門家に確認したうえで決めてください。

要件定義はこの順で固める

要件は、①型と収益の取り方、②立場ごとの利用の流れ、③上の機能一覧での要否、④運営の体制、の順に固めると抜けが出にくくなります。固めた内容を開発会社に伝えるときは、提案を依頼する文書(RFP)にまとめておくと、見積もりを比べやすくなります。書き方はRFP(提案依頼書)の書き方をご覧ください。

開発会社の選び方と依存しすぎない進め方

要件が固まると、誰に作ってもらうかを決める段階です。プラットフォームはリリース後も改修が続くため、作る力だけでなく、長く付き合えるか、自社で判断できる状態を保てるかも見て選びます。

依頼する前に確認したいこと

開発会社を比べるときは、次の点を確認しておくと判断しやすくなります。

確認すること理由
同じ型のプラットフォームを作った実績があるか型に特有の機能や運用の課題を知っているか
検証(MVP)から本開発までつなげられるか検証で作ったものを生かせるか、作り直しになるか
ソースコードや設計書の扱い、権利はどうなるか将来、別の会社に頼むときに困らないか
リリース後の保守・改修の範囲と費用運用が始まってからの費用が読めるか
自社の担当者が決めることは何か任せきりにならず、判断の役割分担ができるか

外注の基本的な流れはシステム開発を外注する前に知っておくべきポイント、AIを使う開発会社の比べ方はAI駆動開発会社の選び方で解説しています。

特定の会社に依存しすぎない

開発会社にすべてを任せると、その会社でなければ改修できない状態になることがあります。これを「ベンダーロックイン」と呼びます。原因と防ぎ方はベンダーロックインとは?、発注側が主導して進める方法はベンダーコントロールとは?をご覧ください。

費用と期間は何で決まるか

プラットフォーム開発の費用と期間は、手法よりも「何をどこまで作るか」で決まります。そのため、この記事では金額の相場は示さず、金額を左右する要素を挙げます。

費用と期間を左右する要素

主な要素は、型と機能の数、決済の方式、外部サービスとの連携、スマートフォンアプリの有無、既存データの移行、そしてリリース後の運用・改修の範囲です。とくに決済と外部連携は、確認や試験に時間がかかりやすい部分です。

見積もりを比べるときは、総額だけでなく、どの機能が含まれているか、リリース後の費用がいくらかを並べて見るのがおすすめです。

期間を短くする考え方

期間を短くする一番の方法は、最初に作る範囲を絞ることです。MVPで必要な機能だけを先に出し、利用者の反応を見ながら足していけば、使われない機能に費用と時間をかけずに済みます。

カスタメディアプラットフォームでの進め方

ここまでの流れのうち、「型を使う開発」と「検証から本開発への移行」を一つの仕組みで行えるのが、カスタメディアプラットフォームです。

カスタメディアプラットフォームは、900件以上の構築実績から生まれたプラットフォームの「型」を使って開発するサービスです。スキル&ジョブマッチ型、ビジネスマッチング型、フリマ/マーケットプレイス型、スペース/時間シェア型、寄付/クラウドファンディング型、ファンコミュニティ型、ポータルサイト型の7つの型に対応しています。

中核となるAI駆動セルフ開発ツール『S-MASE』では、プロンプトから画面やデータベースなどを自動で作り、カスタメディアが伴走しながらお客様自身が開発を進めます。MVPで作ったものを本開発に生かせる作りのため、検証から本開発に進むときの作り直しを減らせます。開発期間はおおむね3〜6か月で、費用は初期費用と月額費用の組み合わせです。

導入事例:菅公学生服「UNINOWA(ゆにのわ)」

画像引用:UNINOWA

型に自社ならではの要件を加えて、MVPから始めた例です。カスタメディアの導入事例では、菅公学生服株式会社が、同じ学校の保護者同士で制服・体操服を売買できるフリマサービス「UNINOWA(ゆにのわ)」を構築しました。

大手フリマアプリでは出品が禁止されていることが多い中古制服を、学校ごとに区切ったクローズドな環境と匿名配送で、安心して取引できるようにしています。

採用の決め手は、この「学校別のクローズド環境」という独自の要件をシステムに落とし込めることと、必要な機能をMVPとして実装できるパッケージの使いやすさ、営業担当による伴走支援でした。事例ページによると、UNINOWAは現在100校で導入されています(菅公学生服株式会社「UNINOWA」の導入事例)。

プラットフォーム開発に関するよくある質問

プラットフォーム開発を検討する際、多くの担当者が共通して抱く疑問とその解決策をまとめました。

  1. Q. 開発プラットフォームとプラットフォーム開発は同じですか?

    異なります。開発プラットフォームはシステムを作るための道具や基盤のことで、この記事で扱うプラットフォーム開発は、利用者どうしをつなぐ「場」のサービスを作ることです。

  2. Q. 最初はどこまで作ればよいですか?

    先に集めたい側の利用者が、最初の取引を終えるまでに必要な機能に絞るのが目安です。それ以外はMVPで反応を見てから足していきます。

  3. Q. 費用はどのくらいかかりますか?

    型、機能の数、決済や外部連携の有無、運用の範囲によって大きく変わるため、一律の相場では判断できません。必要な機能を一覧にしたうえで、複数の会社に同じ条件で見積もりを依頼すると比べやすくなります。

  4. Q. 途中で開発会社を変えることはできますか?

    契約でソースコードや設計書の扱いが決まっていれば、変えられる場合があります。ただし、引き継ぎには時間と費用がかかるため、依頼する前に権利と引き継ぎの条件を確認しておくことが重要です。

まとめ

プラットフォーム開発は、構想→検証→要件定義→開発→運用の各段階で、決めるべきことが違います。手法や開発会社の選び方だけでなく、小さく確かめる段階と、法律まで含めた要件定義を飛ばさないことが、作り直しを防ぐ近道です。まずは、自社がいまどの段階にいるかを確認し、その段階の解説記事から読み進めてみてください。

プラットフォーム開発の進め方を相談したい方へ

カスタメディアでは、900件以上の構築実績をもとに、どの型で作るか、最初にどこまで作るかといった開発前の整理からご相談いただけます。MVPで小さく始めて本開発につなげたい場合や、検証のたびに作り直すことを避けたい場合も、進め方を一緒に検討します。

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